今回から新たに「アーユルヴェーダに基づく解決法~ちょっぴり心が軽くなるお悩み相談室~」がスタートします。 この連載では、女性のみなさんのお悩みにアーユルヴェーダの観点からアドバイスしていきます。
お悩み相談に乗ってくださるのは、ハワイ、カウアイ島でアーユルヴェーダを学んだ岡清華さん。
単なる解決法ではなく、アーユルヴェーダの観点から「こんな視点もあるんだ」と思ってもらえると幸いです。新たな視点が増えるだけで、きっとちょっぴり心が軽くなるはず。
Q,相性がいい人ってどんなひと?
- 今回のお悩み
- 人との付き合いがある中で、この人とは気が合うなぁと感じることがありますが、この「気が合う」というのは一体どんなことで感じるものなのでしょうか? また、男性との出会いの中で、より自分に合う人を探すためにはどうしたらよいのでしょうか。
違った性質があるほど、バランスがとれる
まずアーユルヴェーダでは体質というものがあって、相手と自分の持っている性質の相性を見ていきます。たとえば友達、家族、会社、全ての人間関係について考えていくと、自分が持っているものと相手の持っているものに違った性質があればあるほど、バランスがよくなります。
情熱的な人が2人いると討論になってしまいそうだけど、情熱的な人と冷静な人が一緒にいると物事を俯瞰的に捉えられますよね。全く違った性質を持っているほうが、その2人の中でのバランスや調和を取りやすいということです。
相性がいい人とは、価値観が似ているけど反対の性質を持っている人
相性がいい人というのは、価値観が似ている部分を持っているけど反対のものも持っている人。
価値観が似ているというのは、同じような物事の捉え方ができて、興味を持つところが似ていたり、大切にしたいことが似ているということ。同じ物事の捉え方だけど持っている性質は違うから、一人はそれに対してできる手段を考えていく。もう一人は、いや、それはそもそもリスクがあるからやめておいたほうがいいんじゃないかというような両極端の意見を持っている。そういう人たちが、相性のいい2人なんだと思います。
会社の中でも、志が同じじゃないと同じ目標に向かって進んでいけないですよね。しかしその方法がみんな違っている集合体だからこそ上手くいく。たとえばゆっくりとカメみたいにゴールを目指す人もいれば、バーッと走ってお休みして、またバーッと走ってお休みしてというウサギタイプの人もいる。それらが一緒にいてお互い、「ゆっくりだな」と思っているウサギタイプの人もいれば、「速く走ると途中で体力がなくなっちゃうんじゃない?」と言えるカメタイプの人もいることがとても大切だと思うんです。
結婚相手は匂いで嗅ぎ分けなさい
気の合う人というのは結局、同じ志、同じ世界の見方、同じような価値観で生きていながらも、違った性質、体質も持った人だと言いました。
たとえば、アーユルヴェーダでは男女の仲や結婚相手は匂いで嗅ぎ分けなさい、といわれています。同じ体質・性質の人は、匂いが受け付けないようになっているらしいです。面白い話、お父さんのことが臭いと思ったり、お父さん嫌いと思うのは、お父さんのことを好きにならないようにできているから。近い関係で、似ている体質や性質を持っているから、そこが交わってしまってはいけない、ということです。
全く違う体質や性質が交わることで、新しい命、新しいアイデアなど、新しい何かが生まれてくると言われているんです。
生物学的にも生命科学的にも、全く違う性質が混ざり合うからちょうどいい。熱いお湯と冷たい水を混ぜるからちょうどいい温度になるし、塩味と甘味を混ぜるといい感じの美味しい味になりますよね。
アーユルヴェーダは中庸を目指していくので、“相反するものがバランスをもたらす“と考えていきますが、そこから生まれる会話や楽しい経験、アクティビティに意味や価値を創造していきます。もっと言うと男性性と女性性の融合により生まれる子どもも相反するものがもたらした創造物と言えますね。