乳がんの経験者にヨガができること
乳がんのリハビリヨガや乳がん経験者のためのヨガでは、基本的に6つの目的があります。
それは「1、リンパ浮腫を予防する・軽減させる」「2、術後のリハビリになるような動きを行う」「3、自律神経系を整える」「4、ストレスを軽減させる」「5、休む時間を積極的に作る」「6、境遇が似ている方との信頼できるコミュニティになる」です。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
リンパ浮腫を予防する・軽減させる
乳がんの手術の後に、最も恐れられていることがリンパ浮腫というトラブルです。
これが起こらないようにサポーターをして負荷がかからないような腕の使い方やトレーニング方法をお伝えすることが乳がんヨガでも求められます。
術後のリハビリになるような動きを行う
術後のリハビリを兼ねて、胸や腕周りをゆったり動かすような動きやポーズは、術後に起こりやすい首や肩のこりや緊張を緩和し、疲労を軽減させてくれます。
自律神経系を整える
手術や薬の副作用で自律神経系が乱れやすいですし、年齢によっては更年期の影響もあり、ホットフラッシュ(発汗)や不眠などが起こりやすくなります。
呼吸法や瞑想で、自律神経系を整えそれらを緩和するように導きます。
ストレスを軽減させる
乳がんは他のがんが5年過ぎて再発がないと完治とされるのに対し、10年たたないと完治とみなされないという特徴があり、長い間、最初の不安というストレスと付き合うことになります。
ヨガでストレスを軽減させることは可能です。
休む時間を積極的に作る
乳がんの特徴で述べた通り、乳がんの術後もそれぞれの仕事や生活に戻る人がほとんど。
しかし、それでストレスフルになってしまうのは良くありません。
ヨガなどで積極的に自分を緩める時間を作ってあげることが、何よりも大切です。
境遇が似ている方との信頼できるコミュニティになる
普通のクラスにも問題なく参加できますが、「乳がんヨガ」と名前のついているクラスに参加すると似た状況の女性と会うことができ、さまざまな情報交換をすることができます。
これも先に述べた通り、乳がんはほとんどの方が普通の日常に戻るので、なかなか自分の病気のことを話すチャンスがありません。
そのため、同じ経験のある女性との繋がりが持てることはそれだけで癒しになります。
ヨガで乳がんに対処できる
術後には色々なリハビリの方法がありますが、ヨガは緩やかな動きで、また必要に応じて下半身やコアなどはアクティブに鍛えながらも患部はストレッチケアで、リハビリとしても十分に機能します。
それだけでなく、自律神経の不調や再発の不安もヨガの哲学や考え方で対処できますし、ゆったりとした体の動きは最大の癒しになると言えます。
乳がんの罹患率は下がりそうにもありません。
自分が万一乳がんになったときにはヨガが有効利用できるということを頭に入れつつ、周りの女性に乳がんが発生した場合は、ヨガというソリューションがあることをぜひ知らせてあげてください。
2000年ごろフィットネスクラブでヨガと出会い、その後ヨガスタジオに通うようになる。2009年には200時間のティーチャーズトレーニングを修了。現在の目標は「ヨガを100歳になっても続けていること」。ヨガはお守りのようなもの。心身の状態が良い時も悪い時もバランスを整えて守ってくれる。ヨガの学びとしては2つの全米ヨガアライアンス200時間コースを修了(500h取得中)。著書『寝る前5分の新習慣! 極上の眠りに導く安眠ヨガ』を出版。
提供・yoganess
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