キツネを祀った稲荷神社はどこにもありますが、日本には「うさぎ神社」と呼ばれる、うさぎを祀った神社がいくつもあるのだそう。今日はその一つ、琵琶湖のほとり大津市にある、三尾神社をご紹介します。
三尾神社とは
三尾神社は、琵琶湖の南西部大津市の長等山(ながらやま)のふもとにあります。
この山に降臨したイザナギのミコト(伊弉諾尊)を主祭神とし、伊弉諾尊がつけていた三色の腰の帯が三つの尾に見えたことから「三尾明神」と呼ばれるようになったのが、この神社の名前の由来だそうです。
なぜ「うさぎ神社」
三尾神社は伊弉諾尊を祀った神社ですが、ある時、彼がつけていた三つの腰帯がそれぞれ赤尾神(あかおかみ)、黒尾神(くろおかみ)、白尾神(しろおかみ)という神にかわりました。この三つの神のうち、はじめに姿をあらわした赤尾神がこの神社の本神とされました。
この本神があらわれたのが卯の年、卯の月、卯の日、卯の刻。そして、卯の方角からあらわれたという言い伝えによって、ウサギが神の使いとされているんだそうです。
神社の「家紋」である御神紋(ごしんもん)は「真向かいのうさぎ」。拝殿の前には「夫婦うさぎ」が奉納されています。
参拝の前に手や口を清めるための手水舎(ちょうずや)にも、うさぎが。ウサギさんの口から水が流れています。もちろん、絵札や、お守り、御朱印にもウサギさんが描かれています。
毎月「卯の日」には通常のデザインや色と異なる、卯の日参り特製の御朱印が頂けるということで、卯の日参りをする人が増えているんだそうです。
ここでご紹介したほかにも、境内のいたるところにウサギさんが見られます。あなたは何羽見つけられるでしょうか?
うさぎ神社の御利益は?
うさぎ神社は「卯年生まれの守り神」として知られていますが、子授け、安産、御縁結びの神様としても信仰を集めています。
境内は?
キリスト教やユダヤ教とは違い、いくつもの神様が祀られているのが日本の神社の特徴ですが、この三尾神社の境内も、本殿のほかに、阪下茂畑稲荷神社、日御前神社、天満宮など七つの境内社があります。