やさしいのに、セックスだけはやんわり拒否しつづける夫
「うちも結婚してすぐセックスレスになりました。子どもがほしかったのに夫は『疲れてる』と言うだけ。そのうち、性的なこと、子どものことはタブーになってしまった。テレビで育児のことなどやっていると、ふたりとも黙っちゃうんですよね。このままじゃいけないと思っているのに、2年もたつとそれぞれ自室にこもるようになって話もしなくなっていきました」 自らの経験を話してくれたのは、都内在住のミハルさん(38歳)だ。29歳のときに同い年の男性と交際半年で結婚したが、そのとたん、セックスの関係がなくなった。
写真はイメージです(以下同じ)
「どうしてしてくれないの、と当時の私は泣いていました。愛されていない、だからしないんだと思っていた。『まだ父親になる自信がないんだ、もうちょっと待って』と彼はよく言っていた。それなら避妊すればいいのに、セックスそのものもしたがらない。 でも夫は私が温泉に行きたいと言えば、無理してでも連れていってくれたし、うちの親が病気で入院するときも退院するときも平日なのに午前中有休をとって車を出してくれた。やさしいんです。私の好きな花を買って帰ってくることもよくあった。それでもセックスだけはやんわりと拒否しつづける。わけがわかりませんでした」
5年にわたる“レス結婚”を経て、ついに離婚へ
そのうち、レスについて話そうとするだけで夫は黙り込んだ。ドラマのように思い沈黙が場を支配し、ハルミさんはいたたまれずに自室に駆け込むこともあったという。 5年にわたる“レス結婚”を経て、ついに彼女は離婚を切り出した。すると彼は「わかった」と一言。引き止めるそぶりも離婚したくないという言葉もなかった。 「あとから知ったんですが、彼は結婚そのものに向いていないと自分で思っていたようです。私との相性が結婚向きじゃなかったせいもあるのかもしれない。家に帰りたくない、でもミハルのことは好きなんだと酔って言ったこともあるとか。家庭に縛られるのが嫌だったんでしょう。ただ、ストレートにそれを言ったら私が傷つくと思って遠慮していたみたいです」 結婚について独自の価値観をもっている相手と一緒に暮らしていくのは、気持ちがついていかないだろう。 「その後、長年友だちだった同い年の男性と再婚し、子どもも生まれました。ふたりとも忙しくて、はっと気づくとレスになっていることもありますが、日常的なスキンシップが多いので、それほど不満ではありません。少なくとも1ヶ月に1回は、ゆっくり時間をとって愛し合おうねとも話してる。セックスの話を遠慮なくできるんです。それがうれしい」