育休中はゆっくり赤ちゃんと向き合う生活が基本ですが、「時間を有効活用して、少しでも収入を増やしたい!」と感じる人もいるのでは?
・2人目の子で心に余裕がある。育休中の時間を活用してお小遣い稼ぎがしたい!
・コロナ禍で夫の収入が激減。育休中でも家計の足しに副業をしたい!
このような人のために、今回は「育休中の副業」を大解剖!副業しても育児休業給付金は受け取れる?保険料はどうなる?産後でも無理なくできる副業が知りたい!このような人は、是非続きをお読み下さい。
一億総活躍の時代、日本では副業を推進し始めています。もし、産後の心と体に余裕があるなら、副業で小銭稼ぎをして「お金の不安」を少しでも解消してみてはいかがでしょうか?
1.育休中の副業はOK!
ズバリ、育休中の副業は可能です!
育休中には「育児休業給付金」(以下育休手当)が支給されるため、「お金をもらっておきながら副業するなんて、マズイんじゃないの…?」と勘ぐる人がいるかもしれませんが、育休中の副業は違法ではありません。
ただし、副業の労働時間などによっては育休手当の「減額」や「支給停止」があるため、その点は十分注意が必要!「育休中も副業でガンガン稼ぐぞー!」と思っていると、損をしてしまうこともあるのです。
では、副業をして育休手当が「減額」、「支給停止」されるのはどのような場合なのか?次で詳しくみていきましょう。
2.【育休中の副業】給付金はどうなる?
(1)育児休業給付金が「減額」または「支給停止」になるケース
育休中の副業で育休手当が「減額」または「支給停止」になるのは、育休中にもとの職場で一時的に働く「半育休」を選択したケースです。
半育休は、育休中に1日数時間、在宅ワークや軽作業など無理のない範囲で働くことができるため、育休中も職場から完全離脱せずに済むという良さがあります。しかし、半育休で育休手当を満額受給するにはいくつか条件があるのです。
こちらの表は、「育児休業給付金(育休手当)と半育休中の給与の関係」を示したものです。
ご覧になって分かる通り、諸条件をオーバーしてしまうと育休手当が減額されてしまいます。特に、【半育休中の賃金が賃金月額の80%を超えた場合】は育児休業給付金の支給が停止されてしまうので十分注意が必要です!
半育休については、記事の最後でさらに詳しく説明します。是非合わせてお読み下さい。
(2)育児休業給付金の「減額」はないが「支給停止」になるケース
さて、育休中に元の会社ではなく、全く別の会社で副業をした場合には【育休手当が減額されることはありません】!
しかし、【就業時間が月10日以下、または80時間以下】という条件を満たさなければ、育休手当の支給が停止されてしまいます!
育休中に他社で副業する場合は、【育休手当が減額されることはないが、諸条件を満たさなければ支給停止になる】ということを覚えておきましょう。
3.【育休中の副業】保険料はどうなる?
育休中の副業と育休手当の関係についてお話しましたが、「保険料」がどうなるかも確認しておきましょう。
まず、育休中は「厚生年金保険料」、「健康保険料」の支払いが免除されます。これらの保険料は、育休中に副業をした場合でも会社が育休中だと認めた場合には支払い免除が継続されまが、副業の働き方によっては社会保険料免除が受けられない場合もあるため注意が必要です、
4.育休中の副業!忘れてはいけない注意事項
さて、諸条件を満たせば、副行の給与を得ながら育休手当も受け取れることが分かりましたが、副業を始める前に以下2点の確認も必ず行って下さい!
(1)そもそも勤め先は副業OKか?
育休中に副業を始める前に、そもそも勤め先が副業OKなのか必ず確認してください。
・副業をすると本業に支障をきたす恐れがある
・副業のトラブルで勤めている会社自体の信用が失墜する恐れがある
・企業秘密の漏洩リスクがある
このような観点から、未だに副業を禁止している企業も少なくありません。
勤め先の会社が副業を禁止しているにも関わらず規則を破って副業をした場合、それなりのペナルティが課せられることも!厳重注意や減給、出勤停止や降格処分、論旨退職や解雇になる可能性もあります。副業をする前には、必ず勤め先の就業規則を確認してから始めましょう。
(2)確定申告を忘れずに!
育休中であっても、副業で収入を得たら「確定申告」が必要な場合があります。
こちらの表は、「育休中の副業収入と確定申告の関係」を示したものです。ご覧になって分かるように、所得税の基礎控除額48万円を超えなければ、住民税の申告のみで所得税の確定申告をする必要はありません。
しかし、副業で得た収入が48万円を超えてくると、確定申告が必要になることを覚えておきましょう!
(3)おいしい副業話にはご用心!
育休中は赤ちゃんの世話もあるため、できるだけ簡単に収入が得られる副業を選びたい気持ちは分かります。しかし、「おいしい副業話」にはくれぐれも注意してください!
・スマホ1つで稼げる!
・スキル不要!誰でも1日1万円補償!
・主婦歓迎!在宅OK!1日30分で月10万円可能!
・100%必ず儲かる秘密の副業!
など、あまりにも条件がよく、しかも具体性のない副業勧誘は「副業詐欺」の可能性もあります。高価な教材や道具を購入しなければ副業が開始できないなど、巧妙な手口もあるので十分注意してください。
万が一やり取りをするうちに「詐欺かも?」と思ったら、すぐに警察や消費者ホットラインへ相談しましょう。