夏は他の季節よりも睡眠の質が悪いと感じている女性が約9割。寝苦しさからくる睡眠不足をストレスだと感じている人も多いようです。では、どうすれば快適な睡眠をとることができるのか? そのヒントは環境とパジャマにありました。

みなさんは、毎日よく眠れていますか?

株式会社DECENCIAが行った「夏の生活習慣に関するアンケート調査」によると、“睡眠不足”を感じている方は約9割。その中でも多くの女性が「夏は他の季節よりも睡眠の質が悪い」と認識しているという結果が明らかになっています。睡眠の量も質も低下する夏の寝苦しさに、ストレスを感じている女性も多いようす。

では、夏の寝苦しさを解消して、快適な睡眠が取れるようになるにはどうすれば良いのでしょうか。睡眠インストラクターの福田英宏さんにお伺いしました。

環境で変わる睡眠の質

2.質の良い睡眠をとるにはどうすれば良い? 快適な睡眠環境の作りかた
(画像=『Cinq』より引用)

質の良い睡眠を取るためには、寝室の「室温度」と「音」、「光」が適切であること!

質の良い眠りのためには、寝室の環境を整えることが一番大切です。
そのためには寝室の「温湿度」「音」「光」が適切に設定されていて、かつ余計な物が無く、整理整頓が行き届いてることが大事。
多くの人が「寝室はくつろぐ場所」という意識を持っていますが、質の良い睡眠が取れている人は寝室で寝る以外のことはしていないのです。寝室にはなるべくパソコンやスマホを置かないようにしましょう。電磁波やブルーライトで眠りを妨げてしまいます。

体内時間の調整と適度な疲れ、就寝前のリラックスでメリハリを!

・体内時計の調整
・日中は活動的に過ごす
・体温のメリハリをつくる
・就寝前はリラックスする
・快適な睡眠環境を整える

太陽の光が入る、明るい環境でしっかりと噛んで朝食を。日中は軽い運動をして疲れを溜め、寝る1~2時間前にぬるめの湯舟(38~40度)にゆっくりつかり、部屋の明かりを少し落とし、そこから体内時計に合わせて布団に入り最適な温度(夏は26℃以下、冬は16℃以上、湿度は60%前後)の整った環境でリラックスした状態で眠りつきましょう。寝具と人との間にできる空間の温度や湿度のことを寝床内気候と呼びますが、寝床内気候である温度32~34℃、湿度50±5%の範囲であれば快適な睡眠がえられます。

睡眠の質をさらに上げるアイテムは「パジャマ」

3.質の良い睡眠をとるにはどうすれば良い? 快適な睡眠環境の作りかた
(画像=『Cinq』より引用)

パジャマがもたらす睡眠の効果は「発汗」「初別」「寝返りへの対応」の3つ

パジャマの重要な効果は3つ。
「発汗」「発熱」「寝返りへの対応」です。就寝時に人は冬でもコップ1杯分(約200CC)の汗をかくといわれています。快適に眠るためには、その汗をしっかり吸湿してくれる素材の衣類が最適です。

パジャマは通気性や吸湿性に優れている物が多いので、快適な睡眠をサポートしてくれます。汗を吸収できないとベタベタしてこの不快感が眠りを浅くします。実際に、部屋着で寝るよりパジャマで寝た方が寝つきが良い、という実験結果もあります。非パジャマ派とパジャマを着用したことで入眠にかかる時間、夜中の目覚めの回数がともに減少することがわかっています。寝つくまでのかかった時間9分短縮、夜中に目覚める回数15%減少と発表されています。

出典:すやすや部

部屋着とパジャマは役割が違うので要注意!

部屋着には「吸湿性が良い」などの特徴があるわけではないので、寝ているときに汗をかいてベタついてしまうことで不快感を感じ、睡眠の質が落ちてしまいます。寝ている時、わたしたちは20回以上寝返りを打っています。そのため、パジャマはゆったりとしたデザインでゴムなどのしめつけ感が少なく、寝返りを打っても負担が少ないつくりになっています。

部屋着では、パジャマと比べるときつく締めつけ感も強いため、寝返りするときに余計な摩擦が発生してしまうのです。とくにフードがあるパーカーは、寝ているときに首に負担がかかりやすくなるので気を付けましょう。寝る前にパジャマを着るメリットは、「これから寝るんだ」という気持ちにスイッチを切り替えられることです。

パジャマ選びのポイントは「素材」と「織り」

「素材」と「織り」がポイントです。

・肌触りの良い素材
・吸湿性が高く、ムレないこと
・寝返りがうちやすく着乱れしないもの
・締めつけないもの

生地はオーガニックコトン、シルク、綿、麻、ガーゼがおすすめとなっています。