愛宕神社の境内をご案内
大鳥居
ここから神域です。大鳥居の正面に見えるのが出世の石段、右手には女坂があります。
出世の石段
参道にある86段の石段は、講談の『寛永三馬術』で有名な曲垣平九郎(まがき へいくろう)の故事にちなみ、「出世の石段」と呼ばれています。
三代将軍・家光公が増上寺に参詣の折、愛宕神社の前を通りかかった時のこと。愛宕山より漂ってくる梅の馥郁たる香りに気づいた家光公は、馬で梅を手折ってくるように供に命じました。急勾配の石段にほとんどの者が怖じ気づくなか、四国丸亀藩の家臣・曲垣平九郎が騎馬にて石段を登り、手折った梅の枝を献上したのです。家光公は、平九郎を日本一の馬術名人とたたえたといいます。
斜度が40度もある石段を馬で登るのは不可能に思えますが、明治以降3人が達成した記録が残っているそうです。
一の鳥居
出世の石段を登りきると、一の鳥居が迎えてくれます。鳥居の左手には手水社、右手には弁天さまを祀る社が建っています。
手水社
参拝の前に、こちらで手と口を清めましょう。
丹塗りの門
6月23日、24日のほおづき縁日のときには、ここに茅の輪が設置されます。
茅の輪くぐり
茅の輪をくぐると災いを避けられ、千日分の御利益があるとされています(千日詣り)。
ほおづき市
ほおづき市は浅草のものが有名ですが、愛宕神社が発祥なのだとか。羽子板市の発祥も愛宕神社だそうです。
お祓い済みのほおづきを授かると、本人も社殿でお祓いを受けられるそうです。また、ほおづきを飲むと子どもの癇や婦人病に効果があるといわれています。
将軍梅
曲垣平九郎が徳川家光公に献上したのが、こちらの梅の枝だそうです。
招き石
社殿の手前左側にあり、この石をなでると福が身につくといわれています。
大勢の人になでられて、つるつるになっていますね。
社殿
主祭神「火産霊命(ほむすびのみこと)」を祀る社殿です。二礼二拍手一礼の手順でお詣りしましょう。
お正月、6月と9月のお祭り、また毎月1日、15日、24日の月次祭の折には、社殿奥の御扉が開かれるそうです。
社殿の右側にも、お社が並んでいます。順に見ていきましょう。
太郎坊社
猿田彦神(さるたひこ・天狗さま)を祀る末社です。
福寿稲荷社
宇迦御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る末社です。
大黒社・恵比寿社
大國主命(おおくにぬしのみこと)、事代主命(ことしろぬしのみこと)を祀る末社です。
社務所
おみくじやお守り、御朱印を授かる場合は、こちらでお願いしましょう。ご祈祷の申し込みもこちらです。
ラムネや鯉の餌もありますよ。
御朱印帳
愛宕神社の御朱印帳(1300円)です。表には出世の石段、裏表紙には御社紋としていただいている葵の御紋があしらわれています。
御朱印
御朱印をいただきました。「伏火之総本社」と書かれています。
なお、御朱印は御朱印帳でのみいただくことができます。
弁財天社
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を祀る末社です。
市杵島姫命は水の神さま。池の傍らに建っています。
池のほとりには、おみくじ結び所もあります。
女坂
出世の石段(男坂)より緩やかですね。出世の石段のすぐ隣に出られます。