全国各地でわらを使ったアートが見られることが多くなり、「わらアート」という言葉も知られるようになってきました。今回は、米どころ新潟市の上堰潟公園で行われる「わらアートまつり」をご紹介したいと思います。
わらアート発祥の地、新潟市
稲わらを使って様々なオブジェを作り出す芸術は、日本各地で見られるようになり、「わらアート」という言葉自体も定着してきましたね。そんなわらアートですが、実は今回ご紹介する新潟市西蒲区巻町が発祥の地といわれています。
日本有数の米どころ新潟県では、稲を収穫した後にたくさんのわらが残ったため、様々な生活用具が作られてきました。しかし時代の流れで衰退。この稲わらを使えないか?!と東京・武蔵野美術大学の学生と新潟市西蒲区の農家の方々がコラボレーションし、2006年よりわらアートが始まりました。
上堰潟(うわせきがた)公園の「わらアートまつり」
毎年テーマを決めて開催しているわらアートまつりでは、大きなわらで作られたオブジェが展示されています。
2021年のテーマは「見た人に活力を与える縁起物」。鳳凰・アマビエ・三角達磨という3つのわらアートが展示されています。
まずは迫力満点の「鳳凰」。大きな翼を広げ、今にも羽ばたいていきそう。抜群の風格ですよ。
背中に乗って大空を飛べたら・・なんて思ってしまうほどの雄大さです。
次にアマビエ。疫病を祓うご利益があるとされている話題の妖怪です。こちらもとても大きく、可愛らしいので子供達に大人気。
大きなアマビエと写真を撮って無病息災、疫病終焉を願う人の姿が見られます。
そして三角達磨。越後を代表する伝統工芸品の一つで、かつては新潟県各地で作られていましたが、現在は新潟市と阿賀野市のみで作られています。七転び八起きや、無病息災、家内安全を祈願する縁起物です。
達磨の特徴をしっかり捉えたわらアートには愛らしさも感じます。幸福へと導いてくれそうですね。
- 入場料:無料
- 開催期間:2021年8月29日(日)~10月31日(日)