冷たい料理
寒食には火を使わない冷たい料理を食べる習慣があります。前日に作っておいたナムルなどのおかずと冷ご飯を食べたり、「寒食麺(ハンシンミョン)」と呼ばれる蕎麦を食べたりするそう。
しかし、最近では時代の変化とともに、こういった食習慣は薄れているようです。
ヨモギ料理
寒食の時季は、気候も暖かくなり、野原にはヨモギがたくさん芽を出し始めます。寒食の名節料理には、そんな旬のヨモギを使った餅や団子、汁物などが代表的。ヨモギ餅は、茶礼の膳にも供えられたそうです。
寒食に関することわざ
한식에 죽으나 청명에 죽으나
(ハンシゲチュグナ チョンミョンエチュグナ、寒食に死んでも清明に死んでも)
24節気のひとつであり、空が徐々に澄み渡っていく季節であることから名付けられた清明(チョンミョン)。毎年、寒食と同日かその前日であることから生まれたことわざで「どちらにしろ特に大きな違いはない」という意味です。
新しい季節の到来を気づかせてくれる名節
寒食がやってくる4月は、暖かくなり始めるとともに、空気が乾燥しやすい季節。寒食を前後して山火事の被害が最も多いという調査結果もあり、韓国では寒食の由来と絡めて毎年この時期になると火の用心を喚起するニュースが登場します。
実際、朝鮮時代には、火の使用を禁じる寒食が、先祖を偲んで祭祀を行う日であると同時に、季節の変わり目に火の扱いに注意せよ、という意味も併せ持っていたと言われています。
一方、古くから農民にとっては種まきをしたり苗を植えたりと、本格的な農繁期に入る節目の日でもあった寒食。季節の移り変わりと新しい季節の到来を、様々な形で気づかせてくれる初春の名節と言えるでしょう。
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