140年の歴史を持つインスタントコーヒー

インスタントコーヒーの発明者は作家?! インスタントコーヒーの歴史について
(画像=Cafendより引用)

インスタントコーヒーの歴史は意外に長く、約140年近い歴史があります。インスタントコーヒーが製品化したのはいつのことか、どんな人々がインスタントコーヒーの製造を試みてきたのかについてご紹介します。

少しずつ市場に出回りはじめたインスタントコーヒー

1889年、ニュージーランドの南島で香辛料とコーヒーを販売していたデイビッド・ストラングが可溶性コーヒー粉末を製造し、「ストラング・コーヒー」として販売するようになります。実は、この「ストラング・コーヒー」こそ、世界初のインスタントコーヒー製品でした。

「ストラング・コーヒー」が特許を取得してから10年後の1899年には、アメリカ・シカゴで化学者として活躍していた加藤サトリ博士が、コーヒーの輸入業者と焙煎業者にインスタントコーヒー製造を依頼されました。もともとは水に溶けるインスタントの緑茶を研究していた加藤サトリ博士でしたが、アメリカ人化学者の協力のもと、コーヒー抽出液を真空乾燥させて粉末にしたインスタントコーヒーを作る技術を発明しました。

1901年に加藤サトリ博士は、ニューヨーク州で開催された「パンアメリカ博覧会」の製品館にて、新技術で作ったコーヒーを「ソリュブル・コーヒー」として出品します。加藤サトリ博士は、博覧会で好感触を得たコーヒーをなんとか商品にして世に送り出そうと、1903年には特許取得までしましたが、「ソリュブル・コーヒー」の商品化が実現することはありませんでした。

その後、1906年にアメリカでは、ジョージ・ワシントンがインスタントコーヒーの製造法の特許を取得し、その製造法で作ったインスタントコーヒーを「Red E Coffee」として商品化します。アメリカで初めて、インスタントコーヒーの製造・販売に成功したジョージ・ワシントンでしたが、「Red E Coffee」は世界に普及するには至りませんでした。

インスタントコーヒーが世界に広まるまで

インスタントコーヒーを世界的に有名にしたのは、スイスに本社を置く世界最大の食品・飲料会社のネスレでした。1937年、ネスレがスプレードライ法による、インスタントコーヒーの発明に成功しました。その翌年の1938年には、スプレードライ法で製造したインスタントコーヒーを、「ネスカフェ」として販売するようになります。

そうして、第二次世界大戦中には、アメリカ軍兵士たちに供給された「ネスカフェ」でしたが、戦後世界に広まることになり、インスタントコーヒーの存在が世界中に知られることとなりました。

歴史を知って感じるインスタントコーヒーの味わい深さ

インスタントコーヒーの発明者は作家?! インスタントコーヒーの歴史について
(画像=Cafendより引用)

丁寧にハンドドリップで淹れたコーヒーの味と比較した場合、インスタントコーヒーの味は劣るかもしれません。しかし、インスタントコーヒーの歴史や、インスタントコーヒーが発明された背景に思いを馳せてみると、感慨深い気持ちになるのではないでしょうか。最近では、香り高いインスタントコーヒーも多く販売されており、カフェインレスのタイプや最高級のコーヒー豆を使用したタイプなど種類も豊富です。この機会に、自分にぴったりなインスタントコーヒーを見つけてみるのはいかがでしょうか。


提供・Cafend

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