千葉県の南部にある城下町「大多喜」は、徳川家康の重臣としてその名を知られた本多忠勝が、城主をつとめたことで知られています。今回は大多喜町で、長く受け継がれてきた古い街並みや癒しのハーブガーデンを訪れます。
大多喜町ってどんなまち?
大多喜町は千葉県南部の内陸に位置し、古くから城下町として栄えたところです。家康の時代、徳川四天王の一人とうたわれた本多忠勝が大多喜城の城主をつとめたことでも知られており、今も町内には江戸や明治などの貴重な建物が多く残されています。
ローカル線「いすみ鉄道」で大多喜へ
日帰り旅のスタートは「いすみ鉄道」沿線にある「デンタルサポート大多喜駅」。いすみ鉄道は、JR外房線「大原駅」を起点とするローカル線です。左右に大きく揺れる車体、郷愁を誘うガタンゴトンという音、そしてレトロ感のある可愛らしいフォルムで、旅気分を満喫するにはうってつけの電車と言えます。「大原駅」から「デンタルサポート大多喜駅」まではおよそ30分。これなら気軽にローカル鉄道旅を楽しむことができます。
ちなみに、「いすみ鉄道」の終点「上総(かずさ)中野駅」まで行き、「小湊(こみなと)鉄道」に乗り換えるとJR内房線「五井駅」へ抜けることができ、なんとふたつのローカル線を乗り継いで房総半島を横断することができるんですよ!
大多喜町観光本陣(大多喜町観光協会)で自転車をレンタル
大多喜駅のすぐ目の前にある「大多喜町観光本陣」では、自転車を借りることができます。普通自転車のほか電動自転車の貸出もあるので、自分のプランや体力にあわせて選んでくださいね。
【レンタサイクル情報】
<料金>
普通自転車:一日 ¥300
電動自転車:一日 ¥500
<利用時間>
9:00〜17:00
筆者は少し広い範囲をまわる予定だったので、電動自転車をレンタルしました。
「大多喜町観光本陣」ではレンタサイクルや観光情報収集のほか、特産品やお土産を買うこともできます。
いすみ鉄道のオリジナルグッズや、「まけしらず」なんていう縁起のいい名前の地酒もあるので、ぜひ旅の記念にいかがでしょう?
大多喜城(千葉県立中央博物館大多喜城分館)
もともとここには、戦国時代より小田喜城(おだきじょう)と呼ばれるお城がありました。1590年、本多忠勝は徳川家康からこの地を任されると、近世城郭としての大多喜城を築き初代城主となりました。忠勝は家康の片腕として重んじられた人物で、生涯57回にわたる戦に参戦しながらも、かすり傷ひとつ負わなかったといわれるほど勇猛な武将だったんだとか!
現在の大多喜城は昭和50年につくられ、博物館として「房総の城と城下町」をテーマに刀や鎧、衣装などを展示したり、県内外の様々な資料を集めた企画展等を開催しています。
すぐそばにある県立大多喜高等学校の敷地内には、本多忠勝が掘らせたとされる深さ20m、周囲17mの大井戸が残されています。実際に目にすると想像以上の大きさで、きっとビックリしますよ!