ミュージカル『テニスの王子様』の菊丸英二役、「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」で主演の長男・松野おそ松役など、人気舞台作品で主要なキャラクターを数々演じてきた俳優の高崎翔太さん(@takasaki_shota)。

今回、高崎さんは、Sanrio Kawaii ミュージカル『From Hello Kitty』(公演中)でいちごの王さま役を演じることに。

 かつては俳優という仕事で壁にぶつかったこともあったといいます。その半生、そして“ライバル”と位置づけるファンヘの想いについても聞きました。

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初舞台のカーテンコールで俳優の道を決意

――人気舞台の主要キャストとして活躍中ですが、俳優デビューは2008年のミュージカル『テニスの王子様』(通称:テニミュ)でしたね。

高崎翔太(以下、高崎):そうですね。20歳そこそこでした。当時は渋谷のアパレルショップでアルバイトをしていてスカウトされました。そのあとオーディションの話がきたのがきっかけです。

――デビューしてすぐにプロの俳優の道を目指そうと思ったのですか?

高崎:初演のカーテンコールの感動が凄まじかったんです。ミュージカル『テニスの王子様』は2年間ほど公演したのですが、80公演くらいしているうちに役者仲間とも仲良くなり、続けていこうと思いました。

――いわゆる挫折や壁にぶつかるような経験は?

高崎:もちろんありました。26か27歳のころは、正直きつかったですね(苦笑)。向いてないと思うこともあった。テニミュのころからお芝居の勉強を重ねるうち、楽しさと同時に難しさも感じるようになってきたんです。

俳優を辞めようと思ったことも

2.5次元俳優・高崎翔太のファンへの思い「胸を張って“推し”と言ってもらいたい」
(画像=『女子SPA!』より引用)

――転機となる出来事はありましたか?

高崎:僕の中では1本の映画との出会いが大きかったですね。僕が芝居をまったくわかっていなかったときに、芝居に対してめちゃくちゃ怒られて。それが映画『夜明け前 朝焼け中』の窪田将治監督でした。脚本の読み方さえ知らなかったので、とことんしごかれました。でも、その経験があるから今があると思っています。感謝しています。

 そのあと、30歳手前で今の事務所の方たちや、人との関わりが大事だと思うようになりました。応援してくれる人たちがいる限り、苦しくても役者だけをやっていたいと思うようになりました。

――辞めようと思ったことは?

高崎:舞台ばかりやっていたので、地元の新潟に帰ると「何やってるの?」と言われるんですよ。東京の舞台事情が伝ってないんですよね(笑)。まわりはどんどん出世していって、僕自身も舞台の仕事ががっつり入ってはいるものの「何やっているんだろう」とは思いました。この状態がずっと続いていくのかと葛藤していたら、その挙句に病気になって予定していた舞台を降板しなくてはならなくなったり、波乱万丈ではありましたね。