寂しそうな彼に連絡してみた
「『コロナがある程度落ち着いて、安心して遊べるようになるまでは皆んなと集まらない』と宣言していて。たまにひとり車で海に行ったりしているようですが『コンビニのつけ麺美味しいけど、飽きたな』と、つけ麺のアップの写真とか載せて、なんだか寂しそうな感じがしました」
ちょっとNさんが心配になった佳代さん。
「そういえばコロナのせいで、Nの好きな事は全くできなくなってしまったんだと気づいてしまって。きっともう彼女も居るだろうし、迷惑かなと思いましたが、居ても立っても居られなくなり『久しぶりだね、元気にしてる?』とLINEしてみたんですよ」
するとすぐに返信があり、嬉しくなった佳代さん。
「するとNが『LINEじゃもどかしいから電話してもいい?』と言うのでOKして、久しぶりに話をしたんです。そしたら『なんかコロナに疲れて、俺ダメになっちゃったんだ』と涙声で。これは放っておけないぞと思いました」
Nさんから、付き合っていた頃と同じマンションに今でも住んでいると聞いた佳代さんは「今から行くよ」と懐かしい部屋を訪ねる事にしました。
元カレに涙目で見つめられた
「玄関が開くと、以前より太ったNとゴミだらけの部屋が見えてギョッとしました。Nは黙って涙目で私を見つめていて…つい『大丈夫、私が助けてあげるから』と言ってしまいました」
泣きながら「ありがとう」と繰り返すNさんを抱きしめて落ち着かせると…。
「Nは『コロナで友達になかなか会えなくなってから、部屋の掃除やゴミを捨てる事が、よほど気合いをいれないと出来なくなってしまい、そんな変わってしまった自分から逃れるために、食に走り7kgも太ってしまった』と辛そうでした」
「とにかく、少しずつでも一緒に部屋を片付けよう。そしてまた一緒に健康的な食事をして運動しようよ」とNさんをなぐさめました。
「するとようやくNが笑顔になってホッとしました。それから仕事の後に毎日Nの部屋に通う生活がスタートしました」