王道トレッキングコースの「自然探勝路」
自然探勝路は、磐梯朝日国立公園内の特別保護区に指定されています。、
自然探勝路の入り口は、柳沼側と毘沙門側の2つ。今回は毘沙門側から入りました。
五色沼入り口バス停前で下車すると、三角屋根が目印の裏磐梯ビジターセンターが見えます。
裏磐梯の豊かな自然や歴史文化、登山道の状況、動植物に関する情報などを発信しているこの施設では、五色沼の観光案内も行なっています。まずは立ち寄って情報収集するのもいいかもしれません。
また、自然探勝路の毘沙門沼と柳沼以外にはトイレがないのでご注意を。ビジターセンターに併設されているので、出発前に利用しておくと安心です。
情報収集を済ませたら、いざ出発! センターを出て左へ進むとすぐのところに標識が立っているので、案内通りに足を進めます。
坂道を登りきると、毘沙門沼の展望台に到着。五色沼で一番大きな沼を見下ろすような風景なので、開放感は抜群です。なんといってもエメラルドグリーンの色が美しい!
沼のほとりでは、手漕ぎボートのレンタルも行われています。ボートのレンタルは毘沙門沼のみということもあってか、たくさんの人たちで賑わっていました。
すぐ近くには甘味が食べられる東屋も。他にも売店がありますので、水分補給用の飲み物をお持ちでない方は、こちらで購入すると良いでしょう。
ソフトクリーム総合メーカー・日世のプロモーションキャラクターでおなじみの、ニックンとセイチャンがお出迎え。、
ちなみに毘沙門沼には、体にハートマークの模様がある鯉がいるとのこと。その鯉に出会えれば、なんでも2人は結ばれるのだとか。ボートで探してみるのも楽しそうです。
とはいえ、探勝路からでも鯉を近距離で見れる場所はあるので、気軽に触れ合いたい方はボートを借りなくても大丈夫。
つい長く足を止めがちですが、まだ先は長いので、ちょうどいいところで次の沼に向かうのがおすすめです。
毘沙門沼を過ぎてしばらく歩くと現れる赤沼。見落としてしまいそうなくらいひっそりとした佇まいが印象的です。
黄緑色と茶色、青色のコントラストが不思議な魅力を醸し出すみどろ沼。
竜沼は小さくて確認しづらいですが、みどろ沼から少し進んだ先、川のザーザーという音が聞こえてきたらすぐ近くにあります。
赤沼・みどろ沼・竜沼は規模が小さく、それぞれが近い距離に位置しているため、景色を眺めながらサクサクと進めます。
しばらく歩くと、優しいラムネ色の水面に、ゆっくりと流れる雲が映る弁天沼が現れます。まるで絵本の世界に迷い込んだような雰囲気。
足場の高さは3mほど。登ると目線が高くなり、見晴らし抜群の撮影スポットになります。
展望台からは、簗部山(やなべやま)と西吾妻山が並んで見えます。毘沙門沼に続き2番目の広さを誇る沼には、とても開放的な風景が広がっています。
弁天沼に別れを告げて少し歩くと分岐があり、左側に進めばるり沼、右側に進めば青沼です。
分岐に立っている時点で美しい青色が目に入るので、青沼を見逃す方は少ないでしょう。一方でるり沼は、「自然探勝路」から少し奥まった場所にあるため、道中の疲れも相まって素通りされていく方もチラホラ見かけました。
しかしこのるり沼は、五色沼の中でも1、2を争うといっても過言ではない絶景ポイントなので、ぜひ足を運んでみてください。
こちらがるり沼です。
るり沼を囲むようにして茂る深緑の奥には、そびえたつ磐梯山が見えます。立体感が素晴らしい。
そして、こちらが青沼。
その名の通り、透き通るような青色が印象的な沼。息をのむ美しさです。
最後に見えるのが柳沼と母沼。柳沼は、一番落ち着いた沼らしい色をしています。
母沼は、水底に見える苔むした岩や、水面に垂れ下がるようにして伸びる木枝の影が印象的。静寂な雰囲気が漂います。
柳沼と母沼を通り過ぎると、無料休憩所の「裏磐梯物産館」がすぐ目の前に。
館内には休憩所や飲食スペース、トイレがあるので、こちらでひと休みするのも良いでしょう。
自然探勝路の散策はこれにて終了。
車や自転車を入り口に停めている場合は、来た道を折り返すか、裏磐梯物産館の向かい側にある磐梯高原バス停から路線バスを利用すれば楽に戻れます。