親が子供に就いてほしい職業ってある?

子供の将来が心配!子供の夢、素直に応援できますか?
(画像=PlusQualityより引用)

出産したときは、無事に産れてくれさえすればいい、なんて思っていたのに、成長するにつれ、子供に望むものが多くなってくる親は多いでしょう。

学校でいい成績を取ってほしい、部活などでも活躍してほしい。将来は医者になって安定した生活を送ってほしい。子供の将来について、親の望みはさまざま出てくるものです。

その気持ちは、2017年にソニー生命保険株式会社が行った「子どもに就いてほしい職業」のアンケート結果にも表われています。対象は、大学生以下の子供(複数の子供がいる場合は長子)がいる30~59歳の男女1000名です。

1位 公務員 2位 医師 3位 会社員、看護師 5位 薬剤師 6位 医療関係 7位 教師、研究者 9位 福祉関係 10位 保育士

結果をご覧になってどう感じますか。「私の希望と似ている」「親ならそう思うわよ」と感じる方もいらっしゃるでしょう。やはり、親が、将来就いてほしい仕事に求めるものは、「安定性」と「収入」。この二つが真っ先に頭に思い浮かぶでしょう。

公務員は、試験があり難しい仕事ですが、民間企業のように倒産の心配がなく、景気に左右されない安定さが、親には理想の仕事にみえます。地方公務員ならば、全国転勤がなく、将来にわたって、子供が近くいてくれるという安心感もあるでしょう。

また、医療関係は、資格がないとできない専門性の高い仕事であり、給与面でも充実しています。いつの時代でも親にとって、魅力のある仕事にみえるでしょう。子供には将来、医者を目指してほしいと、中学受験のころから、熱心に教育する親もいます。

また、女性の活躍する場が多く、再就職しやすいところも、医療関係に、子供を就職させたいと思う理由のひとつに挙げられます。将来、夫の転勤などで、引っ越したとしても、看護師資格を持っていると、働き口をすぐに見つけられることがあります。

親としては、「この中の仕事ならば、どれを選んでくれてもいいよ」なんて、言いたくなるかもしれません。

子供の夢になぜ賛成できない?

将来、安定した職業に就いてほしいと思う親が多い中、子供が、人気がないとお金にならない仕事や、収入の不安定な仕事など、親が想像もしない仕事をしたいと言い出したら、どうしますか。

「冗談でも言っているのか」と笑いたくなったり、「そんなことさせるために、大学に行かせたんじゃない!」と怒りがこみ上げてきたり。

また、将来の仕事だけではなく、子供が芸術大学に行きたい、音楽大学に行きたい、と言い出したときも、「普通科にいっておきなさい」「就職はどうなるの?」と、難色を示す親はいるでしょう。

子供が、親の予想もしない夢を語り出したとき、親はなぜ強く反対してしまうのか。その気持ちを探っていきます。

<子供の夢に反対>本気だと思っていないから

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俳優、歌手、アイドル、芸人など、さまざまなメディアで華々しく活躍する姿を目にすれば、子供が「将来、自分もやってみたい!」と憧れるのも、うなずけます。俳優や声優になりたくて、「オーディションを受けたいんだけど…」と言い出すこともあるでしょう。

以前は、アイドルといえば手に届かない、遠い存在でしたが、今はご当地アイドルに象徴されるように、普通の女子校生がアイドルになってしまうほど、アイドルの垣根がずいぶんと下がり、身近に感じている子供もいます。「私にもできそう!」と簡単に思ってしまう子供もいるでしょう。

しかし、俳優、歌手など、人々の人気が必要な人気商売は、自分の努力だけでは、どうすることもできない仕事。その時の、世間の雰囲気や時代にあったものである必要もあるでしょう。そんな仕事に自分の子供がありつける?親は本気でなんて考えられません。 「早く目を覚ましなさい!」そう強く言いたいはずです。

<子供の夢に反対>成功するか分からないから

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親はさまざまな現実を知っています。テレビ、youtube、雑誌などメディアで華々しく活躍できるのは、ほんの一握り。その後ろには、成功できなかった人が星の数ほどいることを。

また、詐欺にあうこともあります。オーディションを受けて合格通知が来たと思ったら、高額な登録料を請求されたり、レッスン料、出演料など、次々にお金を請求される「オーディション詐欺」というものがあります。

さらに、アイドルにさせてあげると言われ、事務所と契約したものの、ほとんど仕事はなく、自分の望まない水着の写真などを撮られ、性被害まで受けてしまう事件は、新聞等でも明らかになっています。

子供がどんな目に遭うか分からない。そんな不確かな世界に子供が進もうとしている。親としては、成功するなんて思えないのが当然でしょう。

<子供の夢に反対>親の理想とかけ離れているから

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大学を卒業して、社会人として自立し、家庭を持ち、子育てをする。親の理想の将来とは、子供が簡単に解雇されない公務員の職に就いたり、大企業に就職したり、給与がもらえて、結婚し、安定した生活を子供が送ることでしょう。そんなレールを子供が小さい頃から敷き、親が子育てしてきた家庭もあります。

そんな子供の姿を見れば、親は安心。自分の子育ても成功だったと、幸せを感じるでしょう。

それなのに、収入があるのかも分からない、将来どうなるのかも分からない。親戚や周囲の人にどう思われるのかも、分からない。そんな不安定な仕事を子供がしたいと言い出したら、親の理想とは、全くかけ離れているために、簡単に受け入れられるはずがありません。

<子供の夢に反対>就職が難しい

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子供が将来、芸術や音楽の大学を目指そうとしたときに、親が思う一番の反対理由でしょう。

芸術、音楽で生計を立てるなんて、ほんの一握り。卒業しても、専攻とは無関係の仕事をしている人が大半だといわれています。

さらに、国立ならまだしも、私立となれば、私立の理系ほど学費がかかると言われており、費用も馬鹿にならない。加えて、楽器代、発表会などへの参加費、衣装代など、授業料以外にも多くのお金が必要となります。

親は、子供の夢をかなえてあげたい気持ち、好きなことをして人生を謳歌してほしいという気持ちは持ちあわせています。それでも、将来、就職が難しい、高い学費に見合うものはあるのかと、反対することになってしまうのです。

<子供の夢に反対>趣味としか考えられない

子供の将来が心配!子供の夢、素直に応援できますか?
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小学生の憧れる仕事ランキングにもランクインする人気の仕事、ユーチューバー。

高校生、大学生にも人気で、手軽に始められる、有名になれるかもしれない、組織に属さないため、煩わしい人間関係と無縁でいられるなど、子供にとって、魅力あふれる仕事にみえます。

ただ、親としては、「それは、趣味にして、安定した仕事に就きなさい!」と言いたくなるはずです。再生回数を増やすために、犯罪行為をしたり、不適切な動画を投稿したユーチューバーが世間の批判を浴びたことも、よく知られています。

親にとってみれば、到底、子供が目指す仕事とは考えられず、マイナスな印象しか目に付きません。

子供と対立!親はどうしたらいい?

「小説家になりたい(子)」「文学じゃ食べていけません!(親)」 「俳優になりたい(子)」「なれません!(親)」

親なら当たり前の答えですが、こう突っぱねてしまえば、親子の関係が悪くなるだけです。今、まさにそんな状況かもしれませんね。

いくら、子供に「あなたのことを想って反対しているのよ」と言っても、聞く耳を持たないでしょうし、お互いに理解し合えないまま、時だけが過ぎてしまっていませんか。このまま、お互い平行線のままでいるわけにもいかないでしょう。

子供が親の希望とは違う夢、将来を語り出したとき、親にできることは何でしょうか。考えていきます。

<子供の夢>まずは話を聞く

子供の将来が心配!子供の夢、素直に応援できますか?
(画像=PlusQualityより引用)

子供自身が将来について真剣に考えて、親に進路を話したのでしょう。反対されると分かっていたかもしれません。それでも、正直に話してくれた。親の反対する気持ちは一旦脇に置き、頭ごなしに反対せずに、気持ちだけは受け止めてあげたいですね。

「なにバカなこと言ってるの!!」なんて叱ってしまえば、子供は、自分を否定された気持ちになり、心を閉ざしてしまったり、親に対する怒りが湧いてくることもあるでしょう。

反対されることも含めて、正直に話してくれた気持ちは、受け止めてあげる冷静さを親は持っていたいものです。 まずは、叱らずに、冷静になって、子供の夢の話に耳を傾けませんか。

<子供の夢>なぜその夢なのか

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どうしてその夢を持ったのか、親としては、子供の口から聞きたいところですね。ぜひ、きっかけを詳しく教えてもらいましょう。

例えば、小さいころにテレビで見た漫才がとても面白かった。その頃から、実は憧れていて、友達と学校でも披露している、とか。

本当は勉強よりも、絵が大好きで、友達にも絵を描いてあげている。だから美大に行きたいとか。

子供のことって、一緒に暮らしているから親が一番分かっているように錯覚してしまうだけで、実は分かってなかった、というようなことがあります。家では全く話してくれないのに、外では元気いっぱいで、とても活発に行動していたり。

高校生、大学生ともなれば、子供が学校で何をしているか、どんな友達がいるのか、なんて分からなくなり、親の知らない、子供の意外な一面があったりするものです。

「親の言う安定した仕事や進路になんか、興味ないよ」子供の本心はこうかもしれません。子供の願う夢がどんなものなのか。一度じっくり聞かせてもらいましょう。

「へぇ~、そんなこと、考えていたの」「全然知らなかった」という発見があるはずです。