「担当クライアント」を持たない斬新な営業体制
――Tさんは営業職ということで、突発的な休みなどに対応するのが難しそうですが、いかがですが。
Tさん「たしかに営業という職種だと、引き継ぎやフォローが大変そうですが、弊社はお客さまに対して、担当社員というものを決めていないんです。業務内容や進捗を常にメンバー間でオープンにして、どんな時でも誰でも対応できる体制にしています」
――それだと、突発的な出来事にも対応しやすいですね。
Tさん「担当制でないことでの問題はなく、おかげさまで取引先やお客様からも良い反応をいただいています。一方で、そのためにも日頃からスケジュールや仕事の進捗をメンバー同士でしっかり共有する必要はあります。一人一人が自分の業務に責任をもって仕事をして、その上で休みや早退などの突発的な対応が出てきたら、チームとして協力しあうという感じです」
女性同士の“派閥”や“噂話”はないの?
――下世話な話になるのですが、女性ばかりの職場だと、ドラマにあるような派閥争いや、「給湯室やトイレで噂話」的なものもあるんですか?
Tさん「それはないですね。よくある『派閥』とかも聞いたことがないです」
Kさん「私も聞いたことがないですね。正直、業務以外のことに気をとられる時間がないと思います。社員は自分でミッションを設定して、それを達成するために日々自分と戦っているので、誰かの噂話をしている場合ではないです」
――変な質問を失礼しました……! 取材前は、女性ならではの人間関係の悩みもあるのではと勝手に想像していました。
Kさん「そんな時間がないというのが事実ですね。弊社は働く女性へのフォローや制度は手厚いですが、権利を主張するならきっちり仕事で成果を出そう、という意識を一人一人の社員が持っているように感じます。 残業をしない会社でもありますが、それは就業時間内で業務をまわすスキルを身につけるということでもあります。なので噂話をしている時間がないのです」
――普通の会社以上の緊張感! 想像していた“女性ばかりの会社”とは、だいぶイメージが異なります。
Kさん「代表もその緊張感を汲んでいるのか、みんなが疲れたなと感じている絶妙なタイミングで、高級スイーツを社員全員に差し入れてくれたりします(笑)」