好きでない相手からアプローチされると一気に引いた
一般的に「女性はすぐには相手を好きになれず、何度も会うにつれ好意が芽生えてくる」なんて言われていますよね。しかし、私の場合、初対面でピンとこなかった相手とは平行線で、その後すぐ好きになることができませんでした。
お見合い時、それなりに会話が持ち上がった相手とは仮交際に進めましたが、何度か会っても好きという気持ちは芽生えずに、会うにつれ相手のアラばかりが目に付くようになりました。そのうち、デートをしたり、連絡を取り合うのが苦痛になって、交際終了させるパターンでした。自分に好きな気持ちがないのに、相手がグイグイくると引いてしまい、心のシャッターを閉ざしてしまうことも多かったです。
私が今の夫に出会ったのは20代前半の頃ですが、その頃は夫からアプローチされても引いていました。その後、友達として約20年間、関係を温めてきたことで、夫のことを信用できるようになり、好きになることができました。
私は人に心を許せるようになるまで時間がかかるタイプなので、短期間で結果を出す婚活は向いていなかったのだと思います。
「発達障がいは見方を変えると強みにもなり得る」と医師
Rikakoさんのように、発達障がいや発達障がいグレーゾーンの人は婚活で苦労をすることも多いのでしょうか。本連載では、精神科専門医・児童精神科医で虹の森クリニック院長の坂野真理先生に毎回解説をお願いします(以下、坂野先生のコメント)。
発達障がいは、どんな人も多少は持っている性格の一部で、その特性の一部が一定の基準を超えると診断します。Rikakoさんは「ADHDグレー」と伝えられたとのことですので、診断には至らない程度であったと思われます。また、「他人に興味が持てない」とのことですが、こちらは「ASD(自閉スペクトラム症)」によくあてはまる特徴です。もしかしたらRikakoさんの発達障がいの傾向は、診断に至らない程度の特性が複数にわたっているのかもしれません。
発達障がいは見方を変えると、決して悪いものではなく、強みにもなり得ます。「他人に興味が持てない」というASDタイプの方の中には、他人を意識することが少ないからこそ、人前で自分を取り繕うことがなく、素直にありのままの自分でいられる方がいます。そのような方は、婚活では多くの方とは合わないかもしれません。ただ、自分にとってただ1人の伴侶を見つけるための婚活では、もしありのままの性格を受け入れてくれる方が見つかれば、生涯を寄り添うための本当に良きパートナーになる可能性もあるでしょう。
【坂野 真理(さかのまり)】 日本医科大学医学部卒。英国キングスカレッジロンドンの精神医学・心理学・神経科学研究所にて修士号取得。2018年より鳥取県倉吉市に虹の森クリニック開業。2020年より英国に虹の森センターロンドン設立。日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医、精神保健指定医、日本児童青年精神医学会認定児童精神科医、子どものこころ専門医、日本医師会認定産業医。
―婚活に17年かかった原因は発達障害!?―
<文/Rikako>
Rikako 25歳から42歳まで、婚活歴17年の元婚活ブロガー。結婚相談所から婚活アプリまで、ありとあらゆる婚活を経験した後、2020年に長年の男友達と結婚。
提供・女子SPA!
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