日本の伝統的な食文化である「お寿司」ですが、実は地域によって大きな違いがあるらしいのです。地域による違いを知ると、よりお寿司が美味しく感じられることでしょう。
今回は、宅配寿司「銀のさら」に、「地域によるお寿司の違い」を4つ教えてもらいました。銀のさらではこの違いをもとに、地域を5つ(北海道エリア、東日本エリア、東海エリア、関西エリア、西日本・九州エリア)に分け、それぞれの地域で好まれるお寿司を作っているそうですよ。
その1 実は、地域によって寿司酢の配合が違う
お寿司を語る上で、外せないのがシャリ。実は地域によって好みが異なるため、米と合わせる酢の味が違うのです。
東日本では、「江戸前寿司」の流れから比較的酢がきいた味付けに。一方、主に西日本では、比較的甘めな寿司酢が使われていることが多いとか。甘めの寿司酢が関西で使われるのは、押し寿司などの寿司文化の影響があるとされています。
この寿司酢の味付けや、米との配合比も、職人の腕の見せ所。さらに、そのときの米の質によっても大きく影響を受けるため、職人の勘が求められる場面でもあります。
その2 実は、東日本と西日本では醤油が違う
寿司の地域による違い 東日本と北海道では醤油自体の甘みを抑えたものが一般的に好まれます。それに対して、主に西日本では、醤油にも寿司酢と同様に甘みを持たせたものが使用されているそうです。
西日本、とりわけ九州で甘い醤油が好まれるのかについては諸説あります。有力な説としては、江戸時代の長崎・出島での貿易で、砂糖がたくさん輸入されていたことが関係があるとのこと。他にも、温かい地域ではカロリーを消費しやすいため糖分でカロリーを補う習慣があったという説もあります。
その3 実は、東日本だけ「助六」の中身が違う
助六 「銀のさら」の助六。左から、東日本、東日本以外。
家族などの大人数の集まりで手配されることの多い「助六寿司」。いなり寿司と巻物を詰めたお寿司です。
「助六」という名前は、歌舞伎の演目である「助六由縁江戸桜」の主人公の名前から来ていると言われています。この演目のヒロインである、助六の愛人の名前を「揚巻」と言い、「揚」をいなり寿司の油揚げに、「巻」を巻き寿司になぞらえたものです。なんとも粋な名前の付け方をするものですね。
助六寿司も、地域によって特徴が異なります。銀のさらでは、東日本エリアでは、巻寿司は「かんぴょう巻」を使用しています。かんぴょうは江戸前巻寿司の定番メニューですから納得です。一方、その他のエリアでは、「太巻」を使用しています。特に関西エリアでは太巻きが人気で、単品で注文する人もいるほどだそうです。
その4 実は、地域によって真鯛が違う
「めでたい(鯛)」や「腐っても鯛」などと言うように、高級品として知られている真鯛。ですが、皮が固くそのままでは食べられません。そのため、真鯛の調理法も職人の腕の見せ所。
東日本や東海地方では魚の旨みを引き出したもの、一方、西日本では食感を大事にした寿司が好まれる傾向があります。
銀のさらでは、東日本エリア、東海エリアでは、真鯛を湯引きすることにより、皮の下にある旨みの凝縮部分と柔らかさを引き出す工夫をしています。一方、関西エリア、西日本エリアでは、活き締めを行うことで「いかり身」と言われる活きのよい食感が生まれるよう工夫しています。
お寿司と一言に言っても、地域によってさまざまな違いがあります。違いを知ると、さらに美味しく食べられることでしょう。旅先でその地域のお寿司を食べてみるのも楽しそうですね。
<文/女子SPA!編集部>
参考:「宅配寿司 銀のさら」リリース(2020年12月11日発表) 女子SPA!編集部
提供・女子SPA!
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