義理の家族を味方にすると強い
――家族や身内が、交渉の場についていく場合もあるんですか?
北川「あります。夫側の家族がついていく場合が、不倫相手に一番ダメージを与えられるんですよ。あなたたちの恋愛は、夫の家族も反対してるよというアピールになりますからね。逆に奥様側の家族を連れていくと、その後夫が奥様の実家に寄り付かなくなるなど、再構築の障害になってしまうのでやめるように伝えています」
不倫相手に口止めするテクニック
――示談書の内容はどのようなものが多いですか。
北川「不倫関係を認めさせた上で、今後夫とは会うことも連絡をとることもしないと約束させます。職場内不倫のケースも多いので、その場合は『業務以外のことは話さない』など、状況に応じて条件をつけます。そのうえで、万が一約束を破ったり、この内容を夫や第三者に話した場合は、慰謝料〇百万円を請求しますと入れます」
――口止めもするんですね。
北川「ここまでくると、慰謝料という言葉を見て、現実にもどった不倫相手の女性が夫からフェードアウトしていく場合が多いです。仮に、不倫相手の女性が夫に『あなたの奥様から示談書を受け取った』と報告したとしても、夫は奥様に『示談書を渡しただろ!』とは言えません。
言ってしまえば、女性が奥様に慰謝料を払わないといけなくなりますし、夫としては最後まで不倫相手を守りたいという心が働くからです。これでたいていの夫は不倫相手と別れざるをえなくなって、家に帰ってくるようになります。ここまでは、あくまで『再構築をしたい』と願う奥様が自身の意思で動くことになります」