有名になりたい、テレビに出たい
――『usaoの先生日記』を読んで、子どもたちもusaoさんのことを思いやっているのだと感じました。どのようにしてその信頼関係が築けたと思いますか。
usao:うまくいかなくても、とにかく一生懸命子どもと向き合いました。そうしたら、子どもも、私のことをしっかりと見てくれたような気がします。
――教師だけでなく、やることが多すぎて余裕がないまま働かざるを得ない……という風潮が世の中全体にあります。悩みながら働いている教師や社会人が多くいます。それに対しての改善方法はあると思いますか。
usao:働きやすい環境を周りの人たちが作っていくしかないです。小さなアドバイスでも「ありがとう」や「手伝うよ」とか、そんな言葉が広がる環境を。1人ひとりができることだと思います。
――「良い先生になりたい」という思いとともに、「有名になりたい。テレビに出たい」とよく発言されているのはなぜでしょうか。
usao:自分が一歩踏み出すことで、今では会えない子どもたちに「元気だよ!ここにいるよ!」と伝えられるからです。また、多くの先生方をはじめ、誰かの心に何か響いたら嬉しいじゃないですか。
うまく生きられない自分と向き合って見えてきたこと
――『usaoの先生日記』で、「生き辛さを作る私」という漫画と「たすけたいのに」という漫画が並んでいて、usaoさんらしいと思いました。自分も辛いのに、それでも人を助けたいと思うのはなぜですか。
usao:誰かの心に、自分が生きていてほしいからです。
――学生時代にはイジメにあっていたそうですが、その頃の自分に声をかけるとしたら何とかけますか。
usao:「誰のために生きているんだ。頑張らんかい」と声をかけたいです。
――うつ病と診断されて教師を辞めるまで、どのような思いでしたか。
usao:「申し訳ない」「許してほしい」。ただただ、その言葉を繰り返してばかりでした。