③“凝った商品写真”しかなかったら要注意
――イメージと実物との齟齬を防ぐために、写真で選ぶ際に気をつけるべきポイントはありますか?
相馬「上からのアングルなど、凝った角度ばかりで撮られた商品写真は注意が必要です。上から商品を撮ると、やはりおしゃれに見えるんですよね。けれど、それはあくまで絵的にキレイという意味であって、非日常です。実際の暮らしのイメージができない写真は、購入を判断するのによい写真だとは言えません」
――凝ったおしゃれ写真“だけ”というのは要注意と。
相馬「他に、コーディネートされた状態の写真だけを見て決めるのもNGです。その写真には商品のスペック以外にディスプレイ力やレイアウト力が入っているので、写真に写っている商品をまるまる一式そろえないと、写真越しに感じた『素敵な空間』は再現できません」
――購入したらイメージと全然違った、というやつですね。
相馬「同じく、小物が多すぎたり派手な写真も注意が必要です。あくまで小物ありきの商品イメージになるからです。やはり商品単体での写真・動画をチェックすることが大事です」
――静止画の写真だけでは、商品を判断するのは難しいですか?
相馬「動画がない商品を見るのであれば、写真の中にモデルさんがいる・いないは重要なポイントになってきます。人物がいることで、実際の大きさなど、生活の中での家具の様子がわかります。できれば、より使い心地がわかるように、通常体型のモデルさんが写真の中にいると良いと思います。 特に椅子やソファなどであれば、モデルさんが座ったり立ったりしている写真があると、さらにイメージが湧きやすいですね。日常生活での動作や家具の様子がわかります」
④組立品? 完成品?「梱包情報」は絶対チェック
――通販家具を買う上で、これだけはチェックすべし!というのはありますか?
相馬「実は通販では、イメージと実物が違う・サイズが違っていたなどの齟齬よりも、多い問い合わせがあるんです」
――気になります!
相馬「『組み立て商品』か『完成商品』か、思っていたのと違ったというものです。なんとなく、組立品が届くと想像していたら、完成品が届いて家の中に入れられなかった、というケースです。購入を決めた商品はスペック欄で『組み立て商品』か『完成商品』かをチェックしてください」
――それ、私もあります……。この記事の担当編集者は逆に、完成品が届くと思ったら組み立て商品が届いて、面倒で何ヶ月も玄関先に放置してしまったとか。
相馬「もうひとつ大事なのがサイズの確認なのですが、完成品のサイズだけではなく、梱包サイズを必ず確認していただきたいです。その上で、自宅の搬入経路のサイズを測り、家に搬入できるのか確かめる必要があります」
――通販に限らず、家具や家電を買う際にはやるべきことですね。つい忘れがちですが……。