好き嫌いを克服するには?
育児には悩みがつきものです。困った時にどうすればいいか、一人ではなかなか判断がつかないこともありますよね。子供の野菜嫌いや食事に関して、パパママはどう考えればいいのでしょうか?また、子供はどう感じているのでしょうか?ここでは保育士としての経験を踏まえてご紹介します。
食べさせい食事に固執しすぎない
子供の健康を考えて、栄養のあるものやバランスのとれたものをたくさん食べて欲しい、と思うのは親なら誰しもそうでしょう。特に「野菜を食べてほしい!」というのは、どの家庭でも共通です。さらに、手作りの無添加の食事、できれば味の薄いものを…とも考えるパパママもたくさんいます。もちろん、これらはとても大切なことで目標にしたい食事ですが、「これ以外は悪だ」と極端に考えるのは注意が必要です。なにごともちょうどよい塩梅、その子その子にあった程度があります。子育てに正解はありません。パパママが子供のために一生懸命考えて、それぞれ家庭の生活に合った食生活にしていきましょう。
子供の好みを知ろう!
パパママが子供に食べて欲しい食事があっても、子供にとっては「なぜそれを食べないとダメなのか」はわかりません。「体にいいから食べるんだよ」、この言葉がしっかりと伝わり自分で考えられるようになるまでは、嫌だと思うものを積極的に食べるのはなかなか難しいでしょう。子供が食べたがらないのは、味以外にも色、食感、形などさまざまな要因があります。乳児は舌触りのいいものを好み、色でも選びます。「そんなことが理由なの?」という所に偏食の理由があることもあるのです。
なので、まずは子供の食べたいもの、食べたくないものの傾向を知ることが大切です。そして、それをもとに「どうしたらよいのか」を考えてみましょう。時には一旦諦めることも大切です。嫌いな野菜を毎日毎食出し続け「一口食べなさい」と躍起になることは、必ずしもいいこととは限りません。
保育園では野菜嫌いや食べ物の好き嫌いはどうしてる?
保育園の食事でも子供の食事の好き嫌いはつきものです。しかも、ちゃんと食べさせなけばという使命感もあり、保育士も悩みます。「なんで食べてくれないのかなぁ」と思うこともしばしばです。特に野菜嫌いな子供は多く、全く口を開けない子、促されしぶしぶ口に入れるが出してしまう子、どんなに小さくても緑色を見つけ出す能力を備えている子もいます。そうなると、もう知恵比べのようです。
嫌いな食べ物を見えないように隠してみることもあります。これでは根本的な解決になっていないと思うかもしれませんが、実は大きな一歩です。その毎日の一歩一歩の積み重ねが、野菜嫌いを克服するには大切なのです。パパママの中には、日々の悪戦苦闘の中で辛くなる時もあるでしょう。そんな時は、次にご紹介するコツを試してください。
子供の野菜嫌いを減らす工夫
子供の野菜嫌いを少しでも減らせるように、コツをいくつかご紹介します。どれもちょっとした工夫ででき、野菜に限らず苦手な食材全般で活用できるので、ぜひ試してみましょう。
子供の野菜嫌いを減らすコツ1:食事の出し方
育児書にかいてある子供に人気のレシピを出しても、食べないということはよくあります。頑張って作ったのに、がっかりしますよね。しかし、育児書に書いてあることがすべてではありません。子供一人ひとりにそれぞれ違った悩みがあります。食事の出し方においても、我が子にあった方法を探してみましょう。
例えば、にんじんはスティックにして茹でて持たせる…とレシピには書いてあるかもしれません。もしそれで食べないのなら、刻んだり炒めたりなんでもやってみることです。子供の好きな味つけににしたり、ごはんに混ぜたりすることから始め、その素材を食べることへの恐怖心や嫌悪感をなくしていく方法もあります。じっくり子供の好みを観察して、食感や見た目、味つけなどを工夫してみましょう。
子供の野菜嫌いを減らすコツ2:言葉がけ
保育園でも実施していて、ぜひ参考にして欲しいのが「言葉がけ」です。家では家事をしながら…TVを気にしながら…仕事の合間に…など、パパママが子供に100%注力することは難しいかもしれません。しかし、パパママの「言葉がけ」で食べられるものが増えることが多々あります。
言葉がけは、しっかり子供に意識を向けることがコツです。パパママがどこか上の空たっだり、ほかのことを意識していたりすると子供には伝わります。まずは手始めに「10分」。真剣に子供の表情を見て言葉をかけ、どんな言葉に反応するのかちょっとした表情の変化を見つけてみます。例えば、電車が好きな子供ならスプーンを電車に見立てて「がたんごとん野菜電車がトンネルに入ります」と言って口に運んでみましょう。とにかくたくさん言葉をかけて、子供の楽しい気持ちを引き出してください。
もう1つの言葉がけのコツは、子供の気をそらしてみることです。子供の時に「あ! UFO!」と空を指差して友達が上を見るのを楽しんで遊んだ記憶ありませんか? その要領で「野菜を食べたくない」が頭の中を占領して頑固になっている子供に、食事以外の話をしてみます。大人も気分転換が大切ですよね。少し余裕(隙)ができ、「うっかり食べてしまう」ことがあります。この「うっかり」はとても大事で、子供にとって案外嫌じゃないかも…という小さなきっかけになるでしょう。うっかりでも食べられたら、たくさん褒めてください。褒められたことで食べることが喜びに変わります。この「うっかり」からの喜びを積み重ねていくこともコツですよ。
子供の野菜嫌いを減らすコツ3:雰囲気作り
食事で大切なことは、食事が楽しい時間になることです。食事自体が億劫になってしまっては、食べられるものも食べられなくなってしまいます。保育園ではよく食事の前に歌を歌ったり食事に関連する絵本を読んだりして、食事が楽しみになるように心がけています。例えば、野菜の絵本を読むと野菜への興味を持たすことができます。そして食事中も、食事前に読んだ絵本と野菜を関連づけるなど、楽しい会話を大切にしています。時にはイライラしていまうこともあるかもしれませんが、パパママが笑顔でいるだけで子供は嬉しくなります。その嬉しさを食べる喜びに繋げられると、食事はとても楽しくなります。
子供の野菜嫌いを減らすコツ4:食べたい気持ちを育てる
食事は子供の気持ちを育てることにも一役買います。「嫌いな食事を食べようとする」→「嫌なことにも立ち向かう心」に繋がっていくのです。子供が嫌がるから野菜は出さない、という家庭もあるかもしれません。子供が嫌がるから…で献立を決めると、子供は嫌だと言えば食べなくて済むと思ってしまいます。毎日毎食嫌いな野菜を出すのは避けたほうがいいと前述しましたが、全く避けてしまうのは逆効果です。少しずつでも、夕食だけでも子供がちょっと頑張るポイントを作っていくことが大切です。年齢によって、出すタイミングや頻度は違うでしょう。子供一人ひとりに合わせて、ひとかけらの野菜でもいいので少しのハードルを作り、乗り越えた時の喜びを一緒に味わってください。
子供の野菜嫌いを減らすコツ5:パパママと一緒に食べる
パパママも一緒に食事をすることも、好き嫌いを減らすコツです。大変だから、ゆっくり食べられないから、と子供の食事のあとにパパママは食事をとるという家庭も多いでしょう。しかし、子供は見て学びます。野菜に限らすですが、パパママが美味しそうに食べる姿がなによりのお手本です。食事のマナーにも役立つことですので、パパママがしっかり楽しく食べる姿を見せていきましょう。保育園では0歳、1歳のうちは保育士は別の時間に食べることが多いですが、2歳くらいになると子供と椅子を並べて一緒に食べます。そして美味しそうに野菜を始めなんでも食べます。子供はその姿をしっかりと見ています。
まとめ
今回は子供の好き嫌い、特に野菜嫌いについてまとめました。ほかにも「自分で育てた野菜なら食べる気持ちになる」といったこともあるので、家庭菜園で食育を取り入れる方法もあります。しかし、野菜作もなかなか大変なもの。パパママのイライラいがたまらないように、無理せず取り入れる対策を行いましょう。子育てはちょっとしたコツでうまくいくことがあります。大がかりなことはせず、言葉だったり気持ちだったり…「え?そこなの?」とツッコミを入れたくなるポイントだったりするのです。ぜひ親子で食事が楽しくなるポイントを探してみてください。
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