対策3:会計と税金の勉強をすること

(写真=PIXTA)

起業後の大きな壁は会計と税金です。起業したら日々の売り上げや経費を複式簿記で記帳しなくてはなりません。多くの場合、会計ソフトを使って管理します。ソフトを使えば便利に感じられますが、必要経費は何か、どのように記帳するかの基礎的な会計知識は必要です。

また、黒字であれ赤字であれ、起業したら必ず毎年確定申告をしなくてはなりません。個人ならば所得税・住民税・事業税、法人ならば法人税・住民税・事業税について納税義務が発生します。また、年間の売り上げが1000万円を超えたら、消費税についても納税義務が発生します。税金は申告や納付の期限が決まっており、先延ばしすることはできません。申告期限間際に慌てて会計や税金の処理を行うと、仕事に支障をきたします。

こういった作業は最初だけでも自分で行うのがベストですが、どうしても難しい場合には記帳や税務申告を専門家に依頼するのも一つの方法です。ただ、経営者は事業全体を把握する立場にあります。事業を理解するならお金の流れをつかめていなくてはなりません。

起業後の壁を小さくするなら、まずは会計と税金の勉強をするとよいでしょう。

変更も失敗もあって当たり前

いったん事業をスタートすると、プライベートの都合で仕事のスピードや事業内容の変更を迫られることがあり、起業後の失敗は必ず発生します。起業家の女性の中には「変更や失敗が恥ずかしい」「あの人はちゃんとできているのに自分はできないなんて」と思う人がいるかもしれません。けれど、恥じたり卑屈になったりする必要はまったくありません。なぜなら「女性だから」です。

前半でお伝えしたように、女性がビジネスで成功するのは男性の2倍難しいのです。困難は男性以上につきまといます。見方を変えれば、維持できるだけでもすごいことなのです。

まず、「チャレンジしている自分はすごい」「続けているだけでも自分は偉い」と自分の努力を認めましょう。そして、変更や失敗をネガティブに捉えるのではなく、チャンスと考えます。仕事のペースダウンや方針転換を迫られたら「この環境で自分ができることは何だろうか」、失敗したら「この失敗から私は何を学ぶべきか」と自分に質問を投げかけるようにすると、それが事業を成長させる一つのきっかけになるかもしれません。

女性ならではの柔軟性で成功をつかもう

男性よりも厳しいといわれる女性の起業環境ですが、男性にはないアイデアや柔軟性が生かされる場面も多くあります。無いものを嘆くより、あるものを見つけて上手に活用していけば、ビジネスで成功するだけでなく人生そのものに豊かさをもたらすかもしれません。

文・鈴木 まゆ子(税理士鈴木まゆ子事務所代表)/DAILY ANDS

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