コロナワクチンの接種も徐々に進み始め、今年のお盆休みは実家に帰省を考えている人も少なくないのではないでしょうか。結婚している人にとっても、独身の人にとっても、実家はのんびりできる場所ですよね。
しかし中には、のんびりするために実家に帰ったはずのに全然できなかった……という人も。そう話すのは東京都在住の山中茉里さん(仮名・34歳)。現在は主婦となった栞里さんですが、3年前に独身だった頃、お盆休みを利用して神戸の実家に帰省したときのことです。
久しぶりの帰省。仲良しグループで会うことに
「結婚前はデパートで働いていたので、お盆もお正月もセールがあって実家に帰省することができませんでした。でも、3年前は祖父の十三回忌ということもあり、始めて職場にお盆休みを申請しました。地元に戻るのは大学以来だったので、友達もみんなで会おうと女子会を企画してくれたんです。私もゆっくりしたかったので、少し長めに5日間ほど休みをとり、帰省を楽しみにしていました」
栞里さんの久しぶりの帰省に、中学からの仲良しグループはすごく喜んでくれました。グループの5人のうち、3人は地元に残って結婚をしています。
「特に仲がよかったのは幼稚園からの幼馴染のハルカです。ハルカは大学卒業後、京都の会社に就職して今の旦那さんと知り合って結婚しました。3年前に子供が産まれたことをきっかけに神戸に引っ越したのですが、そこで旦那さんと一悶着あったんです。
何でも旦那さんは生まれてから一度も京都を出たことがないらしく、引っ越し自体をを渋ったそう。まぁ、義実家の近くに住むのを嫌がる気持ちもわからないでもないですけど。でも、旦那さんの発言を聞いたハルカは大激怒でした。『子育てをするのは私なんだから、実家から近くないと絶対に無理』と、旦那さんの意見を無視して強引に引っ越してきたんです」
急に友達から「今から行っていい?」
女子会 しかし、ハルカさんが地元に戻ってきたこともあり、久しぶりにお盆にグループ全員で集まることができたと話す栞里さん。
女子会は朝まで続き、ハルカさんの旦那の愚痴もたっぷり聞かされました。そして、翌日は朝から祖父の法事を終えて、実家に帰る頃にはぐったり。久しぶりの実家をゆっくり満喫しようとしたその時でした……。
「ふいにハルカからLINEが来たんです。内容は『今から栞里の家に行っていい?』というもので、理由を聞いても『会ってから話す』の一点張り。ほとんど強引にやってきました。どうやら様子からして旦那さんとケンカをしたみたいで。落ち着いたらすぐに帰るだろうと思っていたんですけど……突然『今日は泊めてくれない?』と言い出したんです」
さすがに疲れているので栞里さんは断ろうとします。しかし、ハルカさんは一向に帰る様子がなく、ケンカの原因を聞いてみると……