周囲からの高評価も、自分としては満足していない
――デビュー作の『蜜蜂と遠雷』で鈴鹿さんにお話を伺ったことがありますが、そのときは、みんなでひとつの作品を作っていくお仕事の現場にとにかく感激されていました。メラメラというのは作品を重ねるに従って大きくなっていったのでしょうか?
周囲からの高評価も、自分としては満足していない鈴鹿「『MIU404』あたりからだと思います。最初は本当にただ楽しくて。それが観てくださった方の反応が返ってきたときに、自分は全然だめだと感じたときでも誉められたりして。『MIU404』のときもそうでしたが、まだまだだという思いと、『良かったよ』と言っていただくことの差が激しくて。
どれだけやっても満足はしないと思いますが、その差を少しでも近づけたいですし、色んな作品を観て、自分はまだダメだな、もっとできるようになりたいなと感じるたびに、メラメラが強くなっています」
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読んでいる本のテーマは“愛”についてがほとんど
――前にお話しを伺った際、「以前は本を読まなかったけれど、このお仕事をするようになって、読むようになってきた」ともお話していました。そして『ドグラ・マグラ』を読んでいると。
読んでいる本のテーマは“愛”についてがほとんど 『星空のむこうの国』より
鈴鹿「あー、はい。そうですね。読みました。懐かしい」
――今まで本を読んでこなかった人が、いきなり『ドグラ・マグラ』を読むなんて面白いなと思ったのですが、今は?
鈴鹿「小説とかはほぼ読まなくなりました。今は『愛とは』みたいな哲学書というか、思想についての本をよく読んでいます」
――それはまたスゴイ。
鈴鹿「日常で僕がこう考えるのは、こういう理由があったのかなとか、人間とは根本的にこういう部分があるから、こういう考えに至ったのかとか。テーマとしては僕が読んでいるのは『愛について』がほとんどです。そうだなと納得するものもあれば、頷けるだけじゃないものもあって、面白いです」
最近興味を持ったのは、精神的距離について
――最近はどんなものを?
最近興味を持ったのは、精神的距離について
鈴鹿「最近だと、現代社会では精神的距離のバランスが崩れているような気がしていて、LINEとかZOOMなんかで会話はしているけれど、直接会っているわけじゃないので、精神的な距離が縮まっているわけじゃないだろうなと感じていました。読んだ本にもSNSなどで繋がって、そこから『はじめまして』で会ったとして、言葉はタメ口になっていたりしても、その人のことを分かっているようでいて、精神的な距離は縮まってはいない、みたいに書かれていて、確かにそうかもなと思いました。
やっぱり直接会って話すのとは違うので。現代だからこその付き合い方も出てきていますが、僕としては直接会って話したいなと思いました。そういったことを考えてます」
男しての変化が出せていればいいな
――いろんな考えを深めるのは、お仕事にも役立ちそうですね。最後に、メッセージをお願いします。
鈴鹿「今回の映画は僕のやったことのないジャンルで、映像になったときにどうなっているのかがとても楽しみな作品でした。口調も普段の僕とはまた違うので、どこまで違和感なくできるかなというのも課題でした。そしてヒロインの理沙と出会ってからの男としての変化が出せればいいなと思いました。楽しんでください」
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(C) 2021「星空のむこうの国」製作委員会
<撮影・文/望月ふみ> 望月ふみ 70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
提供・女子SPA!
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