「貯金したいけどできない」というお悩みを抱えている方は少なくありません。ハウツー本を読んだりして実践したけどうまくいかない。そんな方はハウツーを調べるよりも、自分自身のスタンスを見直すと良いかもしれません。
貯金ができない人の特徴4つ
貯金ができない人の特徴として、主に次のようなものがあります。
特徴1.余った分を貯金しようとする
貯金できない人の特徴の1つは「余ったら貯金しよう」というものです。残念ながら、貯金のない人が「余ったら貯金」といったところで、給料日前にお金が余ることはありません。
さらに、お金が余らないのは本人が無意識のうちに貯蓄よりも消費を優先しているからです。一度、1ヵ月分のレシートを集めて、「外食費」「被服費」「美容費」などと項目別に集計してみましょう。集計した数字を眺めることでお金が余らない現状と向き合うことになります。
何にどれだけお金を使っているかを直視することで、どこにムダがあるか、どうしたら減らせるかを考えるようになります。「これは絶対削れない」と思い込んでいるかもしれませんが、案外、工夫の余地があるものです。
特徴2.浪費している現実を直視するのが怖い
貯金できない人がよく口にするセリフに「いつの間にかお金がなくなっている」というものがあります。この背景には、「現実と向き合うのが怖い」という心理が働いています。
家計を管理するということは、「使ったお金の内容や金額をレシートから把握すること」であり、お金を使い過ぎているという現実と向き合うことを意味します。貯金ができない人ほど「理想通りに行動できない自分」に嫌気が差し、自分を責めてしまうようです。
「ダメな自分を感じたくない」人にはがんばりやさんが多いのですが、がんばりやさんだからこそ、大変な状況で人一倍努力し、ストレスを抱えてしまうともいえます。その結果、日常でのストレスや我慢を解消するために買い物や外食、レジャーでお金がムダに使われることが多いのです。
まず、自分を責めるのはやめましょう。代わりに「なぜここでお金を使いたくなったのか」「使ったとき、私はどんな精神状態だったのか」と落ち着いて考えてみてください。浪費の原因となったメンタルの問題の解決につながるかもしれません。
特徴3.貯金するメリットが実感できない
貯金するメリットが実感できていないのも、お金を貯めにくい人の特徴の一つです。人間はメリットがあるからこそ行動する生き物です。「勉強は大事だ」と頭で分かっていても、メリットが分からなければ勉強しません。しかし、「〇月×日の試験に合格すれば昇進・昇給する」というメリットが明確であり、実感できていれば勉強するのです。
一度、「お金があればかなえたい夢」を書きだしてみてください。その中で、かなえる夢を1つ選びます。そして、「〇月×日までに△円貯めてこの夢をかなえる」と目的を決めて手帳に書きます。
夢は「執念が湧くもの」あるいは「少なめの金額でも実現できるもの」がよいでしょう。お金が貯まったらその夢の実現に使います。「お金があるから夢が実現できる」を体感することで、貯金のメリットを実感できます。実感したメリットは、次の貯金の行動の動機につながるのです。
特徴4.言い訳が多い
「時間がない」「生活費で精一杯だから無理」など、言い訳が多いタイプもなかなかお金が貯まりません。貯金は「できるかどうか」ではありません。「するかどうか」だけです。「できない」と言っている時点で貯金する意志はないのです。
「時間がない」と言い訳しているタイプが仮に余暇ができたとしても、今度は「○○が忙しくて」「お金がない」という新たな言い訳を作りだします。
人は「何が何でも実現する」という強い意志があれば行動します。何が何でも受かりたい試験があれば、5分や10分という寸暇を惜しんで勉強します。働きながら税理士試験に合格する人がいますが、その背景には5分10分という小さな努力の積み重ねがあります。貯金も同じで、「何が何でも100万円貯めるぞ!」と決めたら、人は1万円でも1,000円でも預金口座や貯金箱に無理やりにでも入れていくのです。
言い訳は一時的には貯金できない罪悪感から解放してくれるかもしれませんが、事故や病気など不測の事態に陥ったとき、自分の身を守ってくれません。困った状況を本当に助けてくれるのはお金なのです。