次に「自分が勝てる理由」を知り、実際の売買で実現する
自分が負けている理由を知り、それを改善するだけでは、負けが少なくなるだけで、勝てるようにはならない。勝つためには、新たに自分が勝てる理由を知り、身に着けていかなければならない。株式投資で勝つためには、優位性と呼ばれる「明らかに有利と考えられる性質」を、市場の値動きや自分の売買の中に取り入れていく必要がある。市場の値動きの中にも、投資理論や資金管理の中にも、至る所に優位性は存在する。そんな優位性を身に着け、取り入れていくことこそが、自分が勝てる理由になる。
勝っている投資家たちは、明確な狙いやターゲット、目標を定めている。分かりやすく言うと、その狙いとは、「市場におけるどのような値動きを獲りに行くか?」という、これから起こる値動きのイメージだ。勝っている投資家たちは、それぞれに自分の狙いを定めて、一定の環境や条件が市場に揃った時にだけ売買を行う。明確な狙いを定めて、環境や条件の成立を待ったとしても、百発百中で当たるわけではないので、狙い通りの値動きが再現されなければ、適切な損失に抑えて売買を終える。「上がって欲しい」と願うだけで、含み損失を放置するようなことはしない。
株式投資に真摯に向き合えば、投資家は自分の売買を振り返り、自分の損失の理由、負けている理由を探すようになる。それを改善した上で、勝つ理由を自分の売買の中に作るようになる。そうして、知識や理論、経験を蓄えて、自分の明確な狙いを定め、ルール通りの売買を続けると、いつしか目の前に、自分の狙った通りの値動きが再現されるようになる。この時、この投資家は、自分の勝ちパターンを確立し、勝ち組投資家の道を歩き始めることになる。
あなたは、予想や願望だけで毎日の株式投資に臨んでいないだろうか? これまで勝ってきた投資家、現在勝っている投資家は、勝つべくして勝つための行動を毎日繰り返している。あなたが負けている理由を知り、それを改善しよう。その後、あなたが勝てる理由を知り、それを身に着け、狙いを定めて売買できるようになろう。その行動の先に、狙い通りの値動きにおいて利益を上げられるようになった時、あなたは勝ち組投資家の仲間入りを果たす。
文・松下 誠(まこと投資スクール株式会社 代表取締役)/ZUU online
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