お正月になると何かと話題にのぼる干支(えと)。日本同様、韓国にも十二支(12支)があり、韓国語では「십이지(シビジ)」と言われています。 新聞には十二支別の占いが載っていたり、新年の年賀カードに登場したり、干支は韓国の人々の生活に様々な形で溶け込んでいます。

古代中国・殷(いん)の時代に起源を持つとされる干支。

現在では干支=12匹の動物がイメージされますが、元々は時と空間を示す「十干(シッカン、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10区分)」と、年・月・日・方位等を示す「十二支(シビジ、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類)」を組み合わせた60を周期とする数詞のことで、暦や時刻などを表すのに使われていました。

※十干は天干(チョンガン)、十二支は地支(チジ)とも言われる

干支にまつわる韓国語

韓国の十二支は日本と異なる点が1つだけあります。それは12番目の「亥」が猪(いのしし)ではなく、豚(ぶた)となること。

これは干支の発祥の地、中国と同様です。ちなみに干支を覚えるときは「チャ、チュッ、イン、ミョ、チン…」と漢字の音読みで続けます。

十二支 子 (ね) 丑 (うし) 寅 (とら) 卯 (う)
十二支の韓国語 (漢字の音読み) 자 (チャ) 축 (チュッ) 인 (イン) 묘 (ミョ)
動物 쥐 (チィ/鼠) 소 (ソ/牛) 호랑이 (ホランイ/虎) 토끼 (トッキ/兎)
十二支 辰 (たつ) 巳 (み) 午 (うま) 未 (ひつじ)
十二支の韓国語 (漢字の音読み) 진 (チン) 사 (サ) 오 (オ) 미 (ミ)
動物 용 (ヨン/龍) 뱀 (ペム/蛇) 말 (マル/馬) 양 (ヤン/羊)
十二支 申 (さる) 酉 (とり) 戌 (いぬ) 亥 (い)
十二支の韓国語 (漢字の音読み) 신 (シン) 유 (ユ) 술 (スル) 해 (ヘ)
動物 원숭이 (ウォンスンイ/猿) 닭 (タッ/鶏) 개 (ケ/犬) 돼지 (テジ/豚)

年齢を尋ねるときにも便利!韓国語で干支を聞いてみよう

「礼」を重んじる儒教文化が生活に根付いている韓国では、目上の人を敬う習慣が大切にされており、言葉遣いや礼儀作法に気を配らなければならない場面が多々あります。

「相手が自分より年上か年下か知りたいけれど、ストレートに聞くのはちょっと…」というときにお役立ちなのが、干支を尋ねる方法。相手の気分を害さず、また次の会話にもつながりやすいためおすすめです。 A씨는 무슨 띠예요? Aシヌン ムスン ティエヨ? Aさんは何年ですか?

저는 소띠예요. B씨는요? チョヌン ソッティエヨ。Bシヌンニョ? 私は丑年です。Bさんは?

저도요! 우리 동갑이네요. チョドヨ!ウリ トンガビネヨ。 私もです!私たち同い年ですね。

※띠(ティ):(干支で)~年(どし)、동갑(トンガッ):同い年、~씨(~シ):~さん

同じ干支でも一回り違うと?

韓国の干支
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

十二支が1回めぐるには12年かかることから、日本で12歳の年の差を「一回り上、一回り下」「一回り違い」という言葉で表現することがあります。一方、韓国では干支が同じという意味で「띠동갑(ティドンガッ)」と言われます。

韓国芸能界では、2014年8月にゴールインしたイ・ビョンホン(1970年生まれ)とイ・ミンジョン(1982年生まれ)がティドンガッ(12歳差)カップルとして有名です。

韓国の行事と干支

かつては下の表のように、暦を表す際に用いられていた干支。旧暦(陰暦)に従って行なわれる年中行事が多い韓国では、干支と関連深いものがあります。

                           
干支
旧暦 11月 12月 1月 2月 3月 4月5月 6月 7月8月 9月 10月
新暦 12月 1月 2月 3月 4月5月 6月 7月8月 9月 10月11月