韓国で生まれた謎の記念日…ブラックデー!

日本でも有名な2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデー。韓国ではそれ以外に、4月14日のブラックデーという記念日があります。

韓国で生まれたブラックデーは、黒いソースがかかった「チャジャンミョン(韓国風ジャージャー麺)」を食べる日です。

ただし!このチャジャンミョンは誰もが食べるというわけではない、特別なメニューなのです。果たしてその条件とは?!

チャジャンミョンとは?

韓国中華の代表格とも言えるチャジャンミョン。庶民に愛されるメニューのひとつで、韓国ドラマや映画などでもよく登場します。豚肉と玉ねぎを、チュンジャンと呼ばれる黒い味噌で炒め、水溶き片栗粉でとろみをつけたソースを麺にかけてできあがり。ソースと麺を箸でかき混ぜながら絡めて食べます。

豚肉と玉ねぎのみのシンプルなチャジャンミョンから、イカ、エビ、貝などが入った三鮮(サムソン)チャジャン、ひき肉が入った肉泥(ユニ)チャジャン、ソースと麺が混ざって出て来る平皿(チェンバン)チャジャンなど、種類も豊富です。

5,000ウォン~8,000ウォン程度で食べられるリーズナブルな価格も、愛される理由のひとつのようです。

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

ブラックデー、それは突然始まった…

中華料理店で話を聞いてみると、1990年代前半から突然、4月14日になると店に若者達がいっきに訪れるようになったとか。この日ばかりはチャンポンでなく、なぜかチャジャンミョンが大人気。店にも列をなして、チャジャンミョンを食べに来るほどの盛況ぶりだったようです。

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

恋人がいない人だけが味わえる喜び!?

バレンタインデー、ホワイトデーと恋人達のイベントが続きますが、この期間に恋人ができず一人寂しく過ごした人、そして4月14日になってもまだ恋人がいない人のために、ブラックデーは存在します。

暗~く重たい気持ちを「黒」という色に例え、さみしい気持ちを吹っ飛ばすよう、真っ黒い食べ物であるチャジャンミョンを食べようというユーモアが、そこには秘められているとか。ブラックデーの当日になると、バレンタインデーやホワイトデーのときに寂しい思いをした人たちが集まり、チャジャンミョンを食べる姿を見かけます。

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

ブラックデーはオールブラックで!

おもしろいのが、黒い服を着て黒いチャジャンミョンを食べるという徹底した人もいること。服はもちろん靴下まで全身ブラック、そのうえコーヒーはブラックコーヒーしか飲まないという、この日ばかりはオールブラックな人までいるそうですよ。

そのほか、恋人がいない人たちがブラックデーに集まり、心の傷を癒すうちに恋が芽生え誕生したカップルもいるんだとか。

コネストスタッフもこの日はみんなでチャジャンミョンを食べにいきます。

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)
韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

ソウルっ子たちの意見を聞いてみよう!

ブラックデーを前にして、特集記事の案を練っていたある日、まさかの情報を入手したコネスト。なんとそれは「ブラックデーにチャジャンミョンを食べに行く人なんていない」というものでした。

ブラックデーにチャジャンミョンを食べる人がいないとは!?その、まさかを解決すべく、コネストが緊急インタビューを決行しました!果たして真相はいかに!?

まずは、弘大(ホンデ)にある弘益(ホンイッ)女子高校でインタビュー開始!

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

写真右:ホ・ウンさん(以下ホ)

写真中央:イ・スジンさん(以下イ)

写真左:ムン・ジヨンさん(以下ム) ブラックデーを知ったのはいつですか? ホ:私は中学校の時。友達に聞いて初めて知りました。 イ、ム:私たちも中学の頃ですね。

ブラックデーって何をするんですか? イ:チャジャンミョンを食べる日だよね? ホ:恋人がいない人たちが食べるのよ!

では、ブラックデーの由来を知っていますか? ホ:チャジャンミョンって黒いじゃないですか。バレンタインデーやホワイトデーで、何ももらえなかった人の心もやっぱり暗いじゃないですか。そっから来たんじゃないですかね。

実際にブラックデーにチャジャンミョンを食べに行った事はありますか? 三人:な~い!みんなあんまり行かないんじゃないですか。周りにも食べに行ったっていう人いないですし。

そうなんですか…。ちなみに今回のホワイトデーでキャンディーはいくつもらえました? 三人:正直に言わないといけないんですよね!? ホ:私は0。 イ:1個だけ。 ム:私も0。 三人:でも友達からはもらいましたよ~!

今年のブラックデーはどうやって過ごすつもりですか? ホ:チャジャンミョンは食べに行かないです。私たち高三だから勉強しなくちゃ。 ム:私は友達と遊び半分でチャジャンミョン食べに行くかも。

最後にブラックデーについてどう思いますか? ホ:ブラックデーは必要!寂しい人のための日! イ:ただチャジャンミョン協会に躍らされているだけのような気が…。 ム:ブラックデーはあったほうがいいと思いますよ。寂しい人の慰めになりますからね。

次は弘益(ホンイッ)女子中学でインタビュー。ついに今回のブラックデーにチャジャンミョンを食べに行くという人を発見!

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

写真右:キム・ミンジさん(以下キ) 写真中央:チョン・ウナさん(以下チ) 写真左:イ・ジアさん(以下イ)

いつブラックデーを知りましたか? 三人:小学校の時!バレンタインデーとホワイトデーの時に何ももらえなかった人がチャジャンミョンを食べる日って聞ききました。

実際にブラックデーにチャジャンミョンを食べに行く人ってどれくらいいるんですか? キ:友人や知り合いが何人か食べに行ったって言っていましたよ。 イ:私も結構食べる人いると思います。

ところで、そのブラックデーの由来は知っていますか? キ:よく分からないですが、チャジャンミョンって黒いから?ですかね。 チ:バレンタインデーやホワイトデーに何ももらえないと心が暗くなるからかな?

ブラックデーには黒い服を着てチャジャンミョンを食べるって聞きましたが…。 三人:それは初めて聞きました。

今年のブラックデーにはチャジャンミョンを食べに行く予定ですか? キ:はい、行きますよ。一人で! チ:私は毎年キャンディーいっぱいもらうから関係ないですけど。でも今回は私も一緒行く! キ:あんたはダメ!彼氏がいるから来ちゃダメ!(笑) イ:私は行かないと思いますね。

恋人がいてもブラックデーにチャジャンミョンって食べるんですか? チ:食べてもいいんじゃないですか? キ:それはダメでしょ!ブラックデーは一人ぼっちの人のための日です! イ:どっちでもいいけど、チャジャンミョン食べたくなってきちゃった…。

続いて美術学部で有名な弘益(ホンイッ)大学に突入。

韓国のブラックデー
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

写真右:キム・チャンヨンさん(以下キ) 写真左:パン・ヘジョンさん(以下パ)

ブラックデーって何する日か知っていますか? パ:好きな人とチャジャンミョンを食べる日ですよね! キ:違うよ。バレンタインとかに何ももらえなかった人がチャジャンミョンを食べる日だよ。 パ:え、そうなの?

ブラックデーのとき、黒い服を着るというのは本当ですか? 二人:へー、それは初めて聞いた話ですね。

ブラックデーに本当にチャジャンミョンを食べるんですか? パ:食べますよ。私も毎年友達と一緒に食べに行っていますし、今年も行くつもりです。高校の頃も放課後に、食べに行ってました。 キ:僕は、ブラックデーを知ってるっていう人はいても、実際に食べる人は見たことないですね。僕も一回もブラックデーの日に食べたことないですし。

ところでブラックデーの由来って知っていますか? パ:韓国には、ブラックデー、グリーンデー、イエローデーなどがあって、その記念日の一つなんじゃないですか?ちなみにイエローデーにはカレーを食べるんです。 キ:4月は韓国では「死」を意味する数字だから、不吉な色の黒が当てられたんだと思います。 ところでお二人はカップルということですが、今年のブラックデーは? パ:私はチャジャンミョン食べたいですけど…。 キ:食べたいんだったら一緒に食べに行かないとね。

ブラックデーってどんな日だと思いますか? パ:絶対必要な日ではないですけど、友達と集まる一つのきっかけみたいなものだと私は思います。 キ:僕も同じ意見です。でもバレンタインデーやホワイトデーに対しては、何でみんなそんなに騒ぐんだろうって、ちょっと疑問に思っています。 3組のみなさん、インタビューにご協力いただきありがとうございました!

こうしてみると、ブラックデーに関心がある人ない人、様々のようです。ただ、恋人がいてもいなくても「チャジャンミョンを食べる日」という認識は共通していました。