【2】HOSHIIMONO 100 Café
読み方は「ホシイモノヒャッカフェ」。地元産の干し芋と、干し芋を使ったスイーツやドリンクが楽しめる「干し芋カフェ」です。本記事でご紹介中の6つのスポットのうち最も新しく、2021年5月末にオープンしました。
杉の木をふんだんに取り入れ、イモの繊維を表現したデザインの建築なのだとか。確かに外観をよく見ると、細長い木材が豊富に使われていますね。店内は、木のナチュラルカラーと白でまとまった配色です。でこぼこした立体的な空間となっています。
「HOSHIIMOミルク(650円)」は砂糖不使用とのことで、干し芋の優しい甘さとトロトロとした滑らかな飲み心地が魅力です。ハンドドリップコーヒー(550円~)もあります。各種ドリンクには一口サイズの干し芋が付いてきました。
お土産にぴったりな干し芋ですが、実は品種がたくさんあります(紅はるか、シルクスイート、玉豊、など)。もし迷われたら「玉豊(たまゆたか)」にチャレンジしてみては(540円/120g)。近年生産者が減ってしまい手に入りにくくなった、昔ながらの歯ごたえある貴重な品種です。
【3】S-Gallery 粛粲寶美術館
「孤高の画家」と呼ばれた、粛粲寶(しゅくさんぽう)の絵画作品が展示された美術館です。このスポットは、芸術に触れられる文化振興の拠点、地域活性化を目的として設立され、2020年8月に開館しました。
建物には木材を多用し、白色を基調としていることから、柔らかな空間を堪能できます。細長い設計のおかげで、美術作品の見学がスムーズに行えます。窓も多く、明るく清潔感たっぷりの館内です。
粛粲寶(しゅくさんぽう)は新潟県出身ですが、晩年を境町で過ごし91歳で生涯を終えました。彼の絵画は、おおらかで文人画調の独特の画風を構築したことで高い人気を集めました。確かに絵を見ていると、文字が添えられていることが多く、何かしらのメッセージを伝えていることが分かります。
館内の展示品は写真撮影不可となっています(建築物の様子など、絵が写らない範囲であれば撮影可能)。館内では、トートバッグやTシャツなど、オリジナルグッズの販売も行っています。
【4】S-Lab 境町地場産品研究開発施設 ※外観のみ
【3】でご紹介した「S-Gallery 粛粲寶美術館」の真横に位置する建物です。ここは町の新たな特産品を発信するべく研究を行う施設で、一般の方は入れません。スタンプラリーに参加する方は、出入口付近にスタンプ台が設置されていますので、そちらを利用しましょう。
【2】でご紹介した「HOSHIIMONO 100 Café」の干し芋は、こちらの施設で商品開発されたそうです。筆者が外から見た際も、中ではサツマイモを並べている様子が伺えました。町内産のブドウを使ったワインの醸造も開発中なのだとか。
【5】さかい河岸レストラン 茶蔵
蔵がテーマとなった、二階建ての「食のスポット」です。具体的には、1階にはお惣菜テイクアウト専門店が、2階には鉄板焼き専門店があります。2021年6月に訪問した際は、鉄板焼きについては、コロナウイルス感染症対策の関係で営業自粛されていました。
ご紹介中の6つの建築のなかで、最も規模が大きい建物です。
蔵をイメージしたということで、羽のようなものが付いた外観が特徴的。内観は天井が高く、照明やカーテンがお洒落に配置されています。
1階のお惣菜テイクアウト専門店では、地元産野菜を使ったサラダを中心に、30種類以上のメニューが用意されているそうです。筆者は「デリセット(950円)」を注文しました。6種類のお惣菜を頂くことができ、見た目も華やかです。
手作りの焼き菓子も購入できます。「ピーナツバター味噌クッキー(129円/袋)」は、添加物不使用でヘルシーなスイーツ。ソフトな食感が新しく、味わい深いです。その他にもスコーンやグラノーラなどがあります。購入したお菓子を中庭で食べるなど、おやつタイムも楽しめます。
【6】モンテネグロ会館
境町とアルゼンチンの交流の歴史を紹介するギャラリーです。チャレンジショップも併設されており、2021年7月現在は、さしま茶を味わえるカフェ(茶café & shop chabako)が入っています。
もともと1937年に建てられた木造平屋で、地域の会館として利用されてきましたが、老朽化が問題視されていました。そこで隈研吾氏が改築に携わり、2020年にリニューアルオープンしたそうです。点々と古い素材が使われていて歴史を感じられつつ、モダンな雰囲気に仕上がっています。
境町とアルゼンチンとの友好交流の歴史は、幕末から始まりました。ペリー来航の際に同行したアルゼンチン人船員と、境町出身の藩士が交流したことをきっかけに、1935年に船員の孫であるモンテネグロ氏が境町にやって来たことから、本格交流が始まったそうです。
合わせて行きたい「さかい河岸ベーカリー(河岸の駅さかい内)」
隈研吾氏の建築物ではありませんが、おすすめのスポットを一か所ご紹介します。
「河岸の駅さかい」は、地域活性化の活動拠点となる複合施設です。1階にはベーカリーが、2階にはシェアオフィスが入っています。明治時代から続く老舗和菓子屋の店舗をリノベしたそうで、趣たっぷりの空間です。
1階にある「さかい河岸ベーカリー」は、手作りの無添加パン屋さん。小麦粉には地元産の「ゆめかおり」を使用しており、お惣菜系パンからハード系パンまで幅広く揃います。
「季節野菜のタルティーヌ(238円)」は、薄切りのハードパンに、トマト、チーズ、オイルがたっぷりのった贅沢な一品です。
所要時間・移動手段
ここまでご紹介してきたスポットを巡るのに、ゆっくり見て約4時間(9時30分~13時30分頃)を要しました。ショッピング、ランチ、お茶の時間などをじっくり確保してこの時間です。巡る順路は、上述した【1】~【6】の順番だと効率的でしょう。
移動手段については、筆者は二人用自転車にしてみました。【1】~【5】については、自転車もしくは徒歩で散策可能です。【6】だけ場所が離れているので、車移動がおすすめ。ちなみに二人用自転車は操作が難しいです。
レンタサイクルについては、「道の駅さかい」で貸出を行っています。レジにいるスタッフさんに声をかければ対応して下さいます。
道の駅さかい【レンタサイクル料金表】
利用可能時間:9~17時半(当日限り)
●一人用自転車(1台)…最初の2時間200円(以降1時間100円)
●二人用自転車(1台)…最初の2時間500円(以降1時間250円)
●電動自転車(1台)…最初の2時間500円(以降1時間250円)
●利根川1日満喫プラン…電動自転車1日乗り放題で2,000円(道の駅さかい買い物券1,000円付/さしま茶ペット1本付)※本プランは予約(0280-87-5011)がおすすめ(空車があれば当日も可)
この記事を書いたトラベルライターから一言
「道の駅さかい」の一角に、沖縄県国頭村(くにがみそん)のアンテナショップが入っています。国頭村は、沖縄県の最北端に位置する自然豊かな地域です。「道の駅ゆいゆい国頭」と「道の駅さかい」が友好交流協定を結んだことで、2020年にショップがオープンすることになったそうです。関東に滞在しつつ、沖縄へ瞬間移動した気持ちになりました。めんそーれ!(菊地早秋)
提供・トリップノート
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