サーリセルカの小さな教会
装飾の少ない教会内のシンプルな様子
町の片隅には小さな教会「Saariselkä S:t Paulus kapell」が一軒あり、中はガランとした空間にイスを並べただけの、とてもシンプルなインテリアです。祭壇はステンドグラスではなく透明のガラス張りになっていて、正面にはこんもりと雪のかぶった木々の姿が見えています。
それはまるで森の妖精たちが、こちらを覗き込んでいるような光景です。派手な装飾がないところはかえって個性的に感じられ、サーリセルカらしい素朴な雰囲気が味わえるでしょう。
サーリセルカの教会でオーロラ待ちができる
明かりの少ないサーリセルカでは、夜は町からオーロラ観測をすることができ、教会の脇辺りがちょうど観測に適した場所となっています。ですが冬は常に氷点下ふた桁の気温なため、いつ発生するかわからないオーロラを、野外でずっと待っているのは決してかんたんなことではありません。
だけどこの教会は、そんなオーロラ待ちの人たちのために深夜も開放してくれているそうです。室内で発生待ちができるのであれば、とても手軽でありがたいですね。ただ教会の窓から夜空が見えるわけではないので、ときどき外にチェックしに行くのを忘れないようにしてください。
オーロラ観測に関しては、もちろん現地ツアーに参加するなどして、建物のない湖や丘に行ければよりベストではありますが、予算の都合でそれができない場合でも、サーリセルカならば見られるチャンスは訪れるということです。
もしもオーロラに遭遇できなくても、残念がることはありません。ラップランドの昼の短かさや星座の位置などから、きっと普段とは違う角度から宇宙を感じられると思います。そして特別な出来事がなくても旅はすでに素晴らしく、小さな出会いのひとつひとつが豊かさを与え続けてくれるでしょう。
サーリセルカの行き方
フィンランド北部の町、サーリセルカの最寄りの空港はイヴァロ空港です。イヴァロ空港は日本からの直行便がないため、ヘルシンキからフィンランド国内線に乗り換えるのが一般的です。到着後はサーリセルカ行きのバスが空港の目の前から出ています。空港の規模はとても小さいので、バス停を探して迷うことはないでしょう。
それからサンタクロース村があることで有名な町「ロヴァニエミ」から、バスでサーリセルカに向かうのもおすすめです。所要時間は約3時間半〜4時間ほどかかりますが、バスでの移動は旅の経験を深めてくれるので、是非利用してみてはいかがでしょうか。その際にはフィンランドを走るバス会社「Matkahuloto」で、時間や料金などの詳細を確認してみてください。
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