雪と氷の世界である冬のラップランド。中でも代表的なのはフィンランドの北部の町「サーリセルカ」です。ここは神秘の冬を感じられる素晴らしい場所であり、厳冬期に多くの観光客が訪れています。そんなサーリセルカの町の様子と、ひっそりと佇む小さな教会をご紹介します。サーリセルカでは町からオーロラ観測ができるため、運が良ければ宇宙に広がる光のカーテンに遭遇できるかもしれません。

神秘の世界ラップランドとは

町でオーロラ観測できる冬のフィンランド・サーリセルカと小さな教会1.jpg
(画像=まきまき、トリップノートより引用)

北緯66度33分より北側の地域を北極圏といいますが、さらにノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアを含むこの辺り一帯のことを、ラップランドと呼んでいます。厳密には北極線が境目ではないようですが、大まかにはスカンディナヴィア半島北部からコラ半島までのエリアを指しています。

夏は一日中太陽が沈まない白夜となり、美しい自然が顔を出すので、ハイキングなどを楽しむ人々が多いようです。一方冬は太陽の昇らない極夜といった状態で、辺りは厚い雪と氷に覆われます。そしてときには夜空にオーロラがうごめく、神秘の世界が広がっています。

ラップランドの町サーリセルカ

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(画像=まきまき、トリップノートより引用)

ラップランドにある町といえば、フィンランド北部のサーリセルカです。冬は一面白銀の世界で、周囲は森に囲まれています。規模は徒歩20〜30分で一周できてしまうほどの大きさで、人口はわずか350人しかいません。とても静かではありますが、ローカルな田舎町というよりはリゾート地であるため、多くの観光客が訪れています。

通常どの地域でもベストシーズンと言われるのは、雨が少なく暖かい時期であることがほとんどですが、サーリセルカはそれとは逆で、厳しい冬である12月から2月の期間にたくさんの人がやって来るそうです。施設はメイン通りを中心に、ホテルやレストランが並んでいるほかスキー場も隣接しています。

サーリセルカの町の様子

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(画像=まきまき、トリップノートより引用)
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(画像=まきまき、トリップノートより引用)

町にはいくつかのギフトショップがあり、サンタクロースやトナカイの置き物、キャンドルやランタンなどのクリスマスグッズが置かれています。筆者が訪れたのはクリスマスが過ぎた1月末でしたが、決して時期遅れな雰囲気ではなく、真っ白な雪とともにリアルなムードを楽しむことができました。

また店頭でランタンを灯していることも多く、冷たい雪の中に灯る小さな炎からは、優しい温りが感じられます。

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(画像=まきまき、トリップノートより引用)

スーパーマーケット「Saariselän Kuukkeli Oy」は、食品売り場のほかホームセンターにもなっていて、ここでほとんどの生活用品を調達することができます。ムーミンのお茶やカップなど、かわいいグッズも置いてあるので、お土産として買い物するのもいいでしょう。

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(画像=まきまき、トリップノートより引用)

それにしてもサンタクロースは、雪深いラップランドがよく似合います。実はサーリセルカの森の奥にはサンタクロースの家があり、ときどき町にも買い物をしにやって来るという、そんなイメージさえ膨らんでしまいます。ちなみに森の中には野生のトナカイがいるそうで、スキー場などでひょっこりと遭遇するのも珍しくないようです。