出口を何通りも想定しておく
これはどんな投資にも言えることだが、入り口と同じくらい労力を使って出口についても熟考すべきだ。
問題物件を格安で手に入れたおかげで利回りのいい家賃回収をずっと続けられることもできるが、もしもの時の想定は必要である。共同住宅のように一室空いてもまだ他室が家賃を挙げてくれるわけではないので、家賃はゼロか満額のどちらかでしかない。
利用方法を転換できるかどうかも、購入前に検討するべきである。「再建築不可」であっても駐車場や資材置き場として需要がある地域か、袋地であっても隣地などに売却交渉の可能性があるのか——などである。キャピタルゲインが望める物件かどうかもポイントである。
最初の投資物件にこそ格安中古戸建を
ワンルームマンション投資や新築ハイツ投資など、不動産投資を始めたいときに受けるアドバイスには、いきなりハードルの高いものが多いと感じる。
第一歩にフルローンや利回り10%を切るような賃貸物件の経営は、難しくて当然である。予算に応じて中古戸建も一戸だけでなく、順調に2~3戸へと増やしてもよい。4つのコツを念頭に着実にお金を生んでくれる格安中古戸建投資は最初の投資物件にぜひ検討していただきたい。
空き家問題が今後ますます深刻化する中で、古家を買いその物件に息を吹きかけ、売り手、買い手、借り手そして関わってくれた関係者や地域社会においても利益をもたらす投資に関われることの意義もまた大きいだろう。
文・片岡美穂(行政書士、元土地家屋調査士)/ZUU online
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