6. 脳を過信し、手を動かしていない

多くの個人投資家は、全ての株式投資の決断を頭の中、つまり脳を使って行っている。これに対して、利益を上げている投資家は、売買ルールを構築し、売買を行う。売買ルールを構築するためには、過去検証を行い、過去の値動きにおける収益の可能性を確認する。この過程では、売買ルールや検証は、ボールペンでノートに書いたり、エクセルにデータを入力したりして、手を使って行われる。ただ頭で考えるのではなく、着実に手を使って作業を進めることで、より確実に利益に近づくことができるのだ。

残念ながら、日本の個人投資家の中で、株式投資において、書く作業が非常に大切だと気づいている人はほとんどいない。株式投資で勝つためには、ただ頭で考えるのではなく、1つ1つの判断や行動を書いて進めることが大切なのだ。

7. 勝つための行動を実行できない

上記1~6において、株式投資で勝つために必要な6個の要素を上げた。これらのことを全て理解し、身に着けたとしても、最後の課題が残っている。それが、1~6を確実に実行に移すことだ。しかし、多くの投資家は、必要と分かっている行動を実行することができない。投資は、欲と恐怖を中心とした強い感情に、常に晒されているからだ。

多くの投資経験者は、口癖のように「分かっているけどできない」と言う。この言葉は、株式投資で勝つためには口にしてはならない言葉だ。株式投資で勝つためには、必要とされる、勝てる行動を実行する意思が必要だ。その意思を後押しするものは、上記の1~6を確実に体得し、行動を積み重ねることだ。その理解と行動が自信につながれば、投資家は勝つために必要な行動をそのまま実行できるようになる。

文・松下 誠(まこと投資スクール株式会社 代表取締役)/ZUU online

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