日本唐揚協会認定カラアゲニスト、からあげライターの松本壮平です。
テイクアウトのからあげ専門店がブームですね。からあげは子どもの頃から“みんな大好き”なメニューである上に、おかずやおつまみなど、色々なシーンで楽しめる汎用性の高さも人気の理由。特になかなか外食ができない今の時期、テイクアウトで楽しんでいる人も多いようです。
わずかなスペースで、しかも低コストで出店できることから、このブームはしばらく続きそうです。今回はおすすめのテイクアウトからあげ店のうち「鶏笑」「からあげ家 奥州いわい」「元祖からあげ本舗」の3店をご紹介しましょう(価格はすべて税込です)。
鶏笑(とりしょう)
●からあげの聖地・中津仕込みの絶品ムネ肉からあげを味わえる!
全国に200店舗以上を展開するテイクアウトからあげの専門店「鶏笑」。オーナーは〈からあげの聖地〉と呼ばれる大分県中津市の名店で修行した人で、日本唐揚協会主催のからあげグランプリでは、東日本しょうゆダレ部門とチキン南蛮部門で最高金賞を受賞している名店中の名店です。
鶏笑の看板にも〈中津からあげ〉の文字が見られます。聖地・中津仕込みの秘伝の漬けダレで味付けをした、まさに“聖地の味”を味わえるお店です。
おすすめは「骨なしムネ」と「チキン南蛮」
こちらのおすすめは「骨なしムネ」(M・520円)と「チキン南蛮」(1枚・400円)。骨なしムネとはその名の通り、ムネ肉を使ったからあげです。鶏ムネ肉は高たんぱくで低カロリー、そして疲労回復や抗酸化作用があるとされるイミダゾールペプチドを含んでおり、ヘルシーな食材として女性にも人気ですね。
まずはその骨なしムネ。衣は今トレンドの“薄衣”です。油切れもよく、カリッカリの食感に仕上がっています。歯が弾力を感じる肉に達したかと思いきや、その弾力はすぐさまフワッとした柔らかさにシフトしていきます。ムネ肉にありがちな、固いorパサついているといった食感はまるでありません。揚げたてはアツアツの肉汁が噴き出してくるのでヤケドに要注意。あっさりとした味わいですが、肉のうま味が十分です。飲み込む直前にそのうま味が弾けるように広がり、もうヘタなモモ肉からあげの数倍の美味しさ! これはごはんと一緒に食べたい!
そしてチキン南蛮もムネ肉を使用しています。肉に粉をまぶしたあと、溶き卵にくぐらせてから揚げているため、衣がふんわり、そしてしっかりしています。ちょっと酸味が強めの甘酢タルタルはほのかな香ばしさもあり、さっぱりしたムネ肉とよく合います。甘酢タルタル、衣、肉がシャッフルされて、口の中が濃厚でコクのある味わいでいっぱいに。これもごはんがあれば、何枚でも食べられそうな美味しさです。