不安定相場をバリュー投資で乗り切ろう

グレアム氏の思想では、投機と投資をまったく異なるものと考えている。短期の株価の変動にとらわれるべきではなく、財務諸表分析を元に企業の本質的な価値を測ることに、時間をかけるべきだと著書のなかでも述べている。バリュー投資は単にPERやPBRが安いなどという簡単な話ではないのだ。

バリュー投資とは、単に株価急落時に買うコントラリアン(逆張り投資家)の手法ではない。会社の本質的価値とマーケット価格との「ゆがみ」を見つけ出し、その会社を買うことこそが、バリュー投資の本質である。これが投資における安全領域であり、望むリターンを得ることにつながるのだ。

不安定なマーケットの時には、「ゆがみ」を持った株を見つけられるかも知れない。ミスター・マーケットがおおいに気まぐれを発揮している今こそ、バフェット氏が今も貫く、グレアム氏の「真のバリュー投資」の手法が役立つ時であるといえる。

文・中村伸一(マネーデザイン代表取締役社長)/ZUU online

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