みなさん、アイスコーヒーとホットコーヒー、どっちが好きですか?
私は、アイスコーヒー派です。
(ホットのがアイスより安い時は、ホット注文します。せこいわけではない。)
アイスコーヒー飲むとき、ちょっと苦いので、ガムシロップを入れます。
ホットコーヒーには、砂糖を入れます。
あれれ?ここで疑問が!!
なぜ入れるもの違うのでしょうか?
どっちともガムシロップ入れちゃダメ??
今日は、そんな疑問に答えるべく、世の中に溢れている「果糖ぶどう糖液糖」に関するネタをお話をします!!
まだ6月というのに、暑い日が続きますね!熱帯夜です。
夜、喉が乾くと、たまに我慢できずにジュースを飲んでしまうのですが、原材料表示をよく見ると、「果糖ぶどう糖液糖」という、果糖なのかぶどう糖なのか液糖なのか何だこりゃ!?というナゾの物質を見かけます。
この、よく分からない原料の飲み物を、まあいっかと思いつつ飲んで、いつの間にか眠ってしまいました。
そして翌朝、起きて、喉が渇いたので、ヤクルトを飲もうとしたところ、
今度は、「ぶどう糖果糖液糖」というナゾの物質が入っていることに気付きます。
ペプシコーラ・・・「果糖ぶどう糖液糖」
ヤクルト・・・「ぶどう糖果糖液糖」
これは同じなのでしょうか?
ちなみに、大阪で野球の話をするときに、巨人と阪神の試合のことを
”巨人-阪神戦”
と言ってはいけません。
「”巨人-阪神戦”やなくて”阪神-巨人戦”やろがボケー」と言われ道頓堀に放り投げられます。危険です。
もしや、「果糖ぶどう糖液糖」も、「巨人-阪神戦」と同じ次元なのでしょうか??
そんなわけありません。
「果糖ぶどう糖液糖」と「ぶどう糖果糖液糖」の違いを知るために、まず、「異性化糖」について勉強しましょう。
・「異性化糖」って何?
甘いものと言えば砂糖です。
砂糖は、原料である「さとうきび」「てんさい」を抽出・精製したものです。
一方、異性化糖の原料は「でんぷん」です。
小学校のとき、でんぷんにヨウ素液を垂らすと紫色になる実験しましたよね。アレです。
・なぜ「異性化糖」が生まれたの?
昔むかし、戦争に敗れた日本は、たいへんな食料難でした。
そこで、国は、対策として、お腹がいっぱいになりやすい、イモ類の生産を奨励しました。
しかし、食料難が一段落すると、イモ類が余って、甘味を求めて海外から砂糖を輸入するようになりました。
しかーし、外貨の乏しい当時は砂糖をたくさん輸入できずに困ってしまいます。
そこで、余ってるイモの「でんぷん」から甘味源であるブドウ糖を製造することを考えました!!先人の方たち、素晴らしいです!!そしてさらに、ぶどう糖から果糖(ぶどう糖より甘い)へ変換する研究も進み始めたのでした。
・「異性化」に必要な3つの酵素
「でんぷん」から「異性化糖」を作るには、
1.液化
2.糖化
3.異性化
の3つのプロセスが必要です。
1.液化
液化で活躍するのが「α-アミラーゼ」という酵素くんです!!
「α-アミラーゼ」の働きにより、「でんぷん」をある程度小さく分解します!
2.糖化
糖化で活躍するのが「グルコアミラーゼ」という酵素くんです!!
「グルコアミラーゼ」の働きにより、「そこそこ分解したでんぷん(多糖)」を「グルコース(単糖)」まで分解します!
3.異性化
異性化で活躍するのが「グルコースイソメラーゼ」という酵素くんです!!
「グルコースイソメラーゼ」の働きにより、「グルコース(ぶどう糖)」の約半分を「フルクトース(果糖)」へ変換します!