国内有数のリゾート地である軽井沢に点在する個性豊かな教会は、観光スポットとしても人気です。本記事では、特におすすめな軽井沢の4つの教会「石の教会」「軽井沢高原教会」「聖パウロカトリック教会」「ショー記念礼拝堂」を、約2時間で巡るモデルコースをご紹介します。
軽井沢に教会が多い理由
軽井沢の歴史は、今から約135年前の明治19年に、カナダ人宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーがこの地を訪れた時から始まります。軽井沢の冷涼な気候と豊かな自然を気に入ったショーが、別荘を建造したことをきっかけに、宣教師仲間などの外国人が多く訪れるようになったとされています。
以降、軽井沢は外国から訪れて日本に暮らす人々の夏の避暑地となり、自然とキリスト教文化が根付くこととなりました。そのような人たちの祈りの場として、多くの教会が建てられるようになったのです。
絶対に訪れたい軽井沢の人気教会・4選
あちこちに点在する軽井沢の教会群の中でも、とくに人気が高いのが「石の教会」「軽井沢高原教会」「聖パウロカトリック教会」「ショー記念礼拝堂」の4つの教会です。全部回るのは大変に感じられるかもしれませんが、マイカーやレンタカーを利用すれば、これらの4つの教会を2時間足らずですべて巡ることができるんです!
本記事では、駐車場情報や時間配分なども交えて、軽井沢の教会巡りモデルコースをご紹介します。
軽井沢おすすめ教会①「石の教会」
まず最初に訪れるのが、無教会思想とオーガニック建築を融合させた、世界的にもユニークな空間美を有する「石の教会」です。正式名称は「石の教会 内村鑑三記念堂」で、明治時代に活躍したキリスト教思想家・内村鑑三の「神が創造した天然こそが祈りの場である」という無教会思想から生まれた教会なのです。
駐車場はホテルブレストンコートを利用
「石の教会」と次にご紹介する「軽井沢高原教会」は、いずれもホテルブレストンコートの敷地内にあります。駐車場はホテルブレストンコートのものを利用でき、「石の教会」の見学には、ホテル正面から右手に広がる駐車場のできるだけ奥に車を停めると、歩く距離が短くなり便利です。
駐車場からは、↑の写真にある石畳の遊歩道を通って教会方面へ向かいます。
“石の空間”に包み込まれるような感覚を味わえる
石畳を歩いていくにつれ、道幅は徐々に広くなり、次第に周囲に壁を伴って“石の空間”にすっぽりと包み込まれるような錯覚に陥ります。この空間演出こそが「石の教会」の最初の見どころですので、ゆっくりと散策を楽しみましょう。
少し開けた場所に出ると、すぐに印象的な教会の外観が見えてきます。石のアーチが何連にも連なるような不思議な外観は、軽井沢の自然と溶け合うようにたたずんでいます。これはまさに、オーガニック建築が提唱する“建築物が自然の一部になる”という考えを体現したもの。
元々あった自然を破壊し、排除するのではなく、そこにあるすべてのものを内包する建築を目指した結果、「石の教会」が生まれたのです。
ちなみに「石の教会」を設計したケンドリック・ケロッグは、オーガニック建築の提唱者であるフランク・ロイド・ライトに師事し、自然との調和を活かした建築の本質を学んだとされています。