明治末期より台東区下谷で親しまれた銭湯をリノベーションしたカフェ「レボン快哉湯(かいさいゆ)」。番台や富士山のペンキ絵、木札の下駄箱など、当時の様子が色濃く残る店内で、自家焙煎のコーヒーと自家製アイスクリームのマリアージュが楽しめます。銭湯時代に通っていた方はもちろんのこと、初めて訪れた方にとっても、どこか懐かしく心が落ち着く「レボン快哉湯」についてご紹介します。
歴史ある銭湯が生まれ変わったカフェ「レボン快哉湯」
冒頭でもご紹介しましたが、「レボン快哉湯」は、台東区下谷で明治末期より親しまれ続けてきた銭湯をリノベーションしたカフェです。
関東大震災により一度倒壊してしまったものの、昭和3年(1928年)に再建され、ほぼ当時のままの姿で2016年11月まで運営が続けられました。
建物や設備の老朽化により、惜しまれつつも銭湯としての営業は幕を閉じることになった快哉湯ですが、オーナーさんの「人々の記憶が詰まったこの建物を未来に残したい」という想いから、カフェ「レボン快哉湯」として生まれ変わったのです。
新たにカフェとして生まれ変わったものの、その佇まいは銭湯時代の様子が色濃く受け継がれていて、当時の記憶が未来へと繋げられていることがよく判ります。
90年以上もの歴史がある銭湯をリノベーションして出来たカフェ「レボン快哉湯」は、一体どんな様子なのか。さっそく詳しくご紹介していきます!
本当にカフェ?銭湯時代の建物が活かされた「レボン快哉湯」へ
レボン快哉湯へは、東京メトロ入谷駅(4番出口)より徒歩約2分、京浜東北・山手線の鶯谷駅より徒歩9分ほどで行くことができます。
台東区入谷の住宅街にひっそりと建っていて、何も知らずに歩いていると銭湯としか思えない外観です。
看板を確認して、いざお店に入ってみると、見えてくのは木札の下駄箱!
更に、扉には「男」と「女」の文字!
ここまで来ても、本当にカフェであっているのか、少し心配になるほどです。歴史が感じられる下駄箱に靴をあずけて、おそるおそる扉をくぐってみると、銭湯の脱衣所がそのまま活かされたカフェスペースがみえてきます。
高い格天井に、快哉湯と書かれた時が止まった古時計、脱衣籠に体重計と、銭湯そのもの!
中央には番台も残されていて、それを仕切りに客席が分かれていて、当時は男用と女用の脱衣所として使われていたことが伺えます。
奥の客席には焙煎機も置かれていて、銭湯とカフェが組み合わさった、ちょっと不思議な空間。
浴室と洗い場だったカフェスペースの奥はオフィスとして使われていますが、お店の方に一声かけると、見学や写真撮影も可能です。
もともとの洗い場部分に机が置かれ、壁には立派な富士山のペンキ絵が当時のまま残されています。
じっくり見れば見るほど、銭湯時代を感じさせる新たな発見があり、その魅力にどんどん引き込まれていきます。
ちなみに中央の番台は実際に登って撮影をすることもできます!
番台からの眺めに、当時への想いを馳せて、ぜひ記念写真も撮っていって下さいね。