肌荒れ手前の「隠れ炎症」に注目

「患者さんと対話をする中で私が特に着目したのは『隠れ炎症』です。みなさん、目立つシミや吹き出物は気にされるけど、肌や肌の内部が軽い炎症を起こしてしまっていることには気付いていないんですよ。炎症は、乾燥やストレス、大気汚染、花粉、紫外線、ホルモンバランスの乱れ、今だとマスクなども原因となり起こってしまいます」

話題の「津田バーム」は肌荒れさんの“お守りコスメ”。作った医師に聞きました
(画像=『女子SPA!』より引用)

たしかに、少しの赤みはコントロールカラーやファンデーションで隠せるし……って見逃して、シミや毛穴ばっかり気にしてる……! 炎症って呼ばれると、急にケアすべき一大事の気がしてきます。

「そうでしょう。炎症を起こしている肌にシミ対策用の、リッチなスキンケアクリームを塗っても、効果が出なかったり逆に刺激になることも。まずは炎症を抑え、肌の基礎力を上げるべきなんです。体調が悪いときには、ステーキじゃなくてお粥をたべますよね。肌も同じ。精をつける前に、まずは整えるべきなんです」

 ああっ、耳が痛い。お疲れのお肌にステーキもエナジードリンクもハードなマッサージもスペシャルコースぶち込んで、さらに疲労困憊させていたのはこの私です。

肌の防御力と保護力をアップさせるビタミン&ミネラル

 では、津田バームは実際にどのような成分が炎症を抑え、肌を整えてくれているのでしょうか。

「美しい肌になるために必要なのは、バリア機能の向上(防御力)と保護力のアップ。そのために必要なビタミンやミネラルなどの栄養=サプリを独自のバランスで配合しています。肌の一番外側にあり、バリアとして機能している角質(コルネオ)をケアするので、コルネオサプリコンプレックスと呼んでいます。

 成分の一例としては、グリチルリチン酸が炎症を抑え、やけどなどの手当てにも用いられアラントインは炎症を抑えるだけでなく、角質細胞を増殖させてくれます。セラミド2はバリア機能を強化。さらにマグネシウム、亜鉛、ビタミンが肌を安定させるという、多機能で総合力の高いバームなのです。

 これらの成分を、同時に閉じ込めて、均一に混ぜ、そして形状を安定させることが何より難しいんです。0.1%単位まで、自分の手で配合にこだわったのですが、形状を安定させ、量産できるようになるまで途方も無い時間がかかりました。何度も、もう無理かも……と諦めかけたけど、肌荒れにお悩みの方を救えると信じていました」

話題の「津田バーム」は肌荒れさんの“お守りコスメ”。作った医師に聞きました
(画像=『女子SPA!』より引用)

しかも「量産化するのは無理」だと、化学者や工場に何度も断られたことも。この特殊なテクスチャに、さまざまな成分がギュッっと詰まっているのは奇跡的なことなんですね。

 さらには、着色料、香料、防腐剤、抗菌剤、アルコール、界面活性剤、紫外線散乱剤・紫外線吸収剤は使用せずに作られています。

 そして、形状を安定させるため、入れると手っ取り早いような素材も、肌への安心安全を最優先に一切排除。水さえも一滴もつかっていません。このこだわりが、さらに完成を困難にしたそうですが、おかげで赤ちゃんの肌にすら使える優しいバームが生まれました。

多機能で総合力が高いコスメが大人には重要

「使用してくださった方からは、「肌が安定した」、「くすみがなくなったり肌が明るくなった」、「毛穴が目立たなくなった」という声をいただいています。

 今の消費者はどんどん賢くなっていると思うんです。広告やパッケージのイメージだけで選ぶ時代から、中身をしっかり知り、判断する時代に変わってきている。コロナ禍で、正しい情報を知る必要性を皆が痛感したことも一因かもしれません。その時代に支持をいただけているのは、本当に嬉しいことです」

 ただヒット商品を目指すなら、「当社比50倍のビタミンC配合!」など、キャッチーな成分を多めに配合して、説明しやすい製品をつくるほうが宣伝しやすいし、近道かもしれません。肌に良いものを、刺激が少なく、かつ絶妙なバランスでまとめ上げたというのは、正直伝わりにくい。

 ですが、肌の曲がり角にぶち当たった我々は、気付きます。肌を『普通』に戻すのってめっちゃむずい……って。そこで使うべきは、津田バームのような、派手さはないけどバランスのいい商品なんでしょうね。きっとこれ、歳取ると和食が一番美味しく感じるみたいなやつ。

真っ白になるほど塗り込んでみたら…

 ちなみにこのバーム、よく伸びるので少量でも肌全体にいきわたるのですが、先生によると「パックのように厚めに塗るスペシャルナイトケアもオススメ」とのこと。せっかくなので、先生のアドバイス通り、舞妓さんばりに白くなっても臆せず、たっぷり(スパチュラ大さじ3杯ほど)塗り込んでいきたいと思います。

塗りたては、鏡を見たら「亡霊か?」とビビる白さですが、少し時間をおくと、「うわ、美人が貼り付いてきてるっ」と鏡の中の自分に衝撃が走りました。

 なんだこれは、美肌美人の肌を移植したかのような、均一でムラのない肌が自分の顔面に登場。しかもツヤツヤしてますね。マンガなら「ピカー」というオノマトペが私を取り囲んでいるでしょう。

初期は、翌朝洗顔したらこの魔法が解けてしまっていたのですが、日々浮気せずに塗り込み続けることで、魔法が解けなくなってきました。貼り付けていた美肌が地肌になってきている……。赤みや色ムラが消え、軽くベースを整えたような状態を常にキープできるようになりました。

 開発ストーリーや、成分へのコダワリも聞け、『お守りコスメ』の称号は伊達じゃないことを肌上で再確認できました。花粉、紫外線、乾燥、ホルモンバランスの乱れなど、日々脅威と戦ってくれている大事なお肌は、『本物』の製品にずっと守り続けてもらいたい!

<取材・文・撮影/井澤梓>

【津田攝子(つだせつこ)先生】 津田クリニック(佐賀県)副院長、皮膚科認定医、臨床スキンケア開発医。1984年帝京大学医学部卒業。皮膚科医として勤務しながら、ドクターズコスメ開発のパイオニアとして26年のキャリアをもつ。2008年、医学理論に基づいた静脈マッサージメソッド「津田攝子式静脈マッサージ」を開発。2013年には、現在の「ドクター津田コスメラボ」を立ち上げ、「TSUDA SETSUKO」ブランドを展開。著書に『静脈マッサージで、小顔!』(講談社)など多数。

提供・女子SPA!



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