もともと韓国の宮廷料理である水キムチは、赤いキムチに比べて乳酸菌の量も多く、お家で簡単に作れる発酵食品です。

そして、実はこの水キムチが、ダイエットにも効果があるとして密かに流行していると、某雑誌の特集になっていました。

植物性食材だけで作れる水キムチは、ヴィーガンの方の常備食としてもおススメ。今回は、水キムチのダイエット効果や水キムチの作り方を詳しくご紹介致します!

水キムチと乳酸菌の関係

キムチは、韓国で漬物の総称です。その種類は、100種類以上あると言われています。

中でも汁ごと食べられる「水キムチ」は、冷麺や鍋物など、様々な用途で利用されています。

韓国語で「ムル」は「水」の意味。水キムチは「ムルキムチ」と呼ばれ、伝統料理として親しまれています。

水キムチは、乳酸菌と野菜が豊富に含まれ、ダイエットにも効果があると言われています。

水キムチには、赤いキムチや糠漬けを遥かに超えた約20倍の量の乳酸菌が含まれています。

あまり辛くなく、汁ごと食べられる水キムチは、腸にも優しい食品なのです。

水キムチの乳酸菌は、米や野菜からの菌が、糖を餌に発酵して増えていきます。そのため、野菜は無農薬のものを使うと良いでしょう。

水キムチの発酵は、糠漬けが発酵するのと同じ原理なので、長時間の加熱や必要以上の除菌は厳禁。菌を殺さないように調理するのがポイントです。

また、発酵を促すために、菌の好む温度管理が大切です。大体20℃~30℃前後を維持しながら1日~半日置きます。酸味が出てきたら必ず冷蔵庫で保管しましょう。

今回のレシピは、発酵を上手く進めるために、塩麹と甘酒・乳酸菌を加え、ご家庭でも手軽に召し上がれるように工夫しました。

ダイエット効果を期待した水キムチの食べ方

「いつもの食事の前に、小鉢1つ(約200㏄)の水キムチを汁ごと食べる」

というのが、簡単で続けやすく、ダイエット効果も期待できる食べ方です。効果的に取り入れるためのいくつかのポイントをお伝えします。

1)一番最初に水キムチを食べましょう!

野菜が豊富な水キムチを毎食前に、一番最初めに食べると、野菜の食物繊維がインスリンを緩やかに放出するため、急な血糖値上昇を防ぎます。

2)水キムチは良く噛んで食べましょう!

野菜の食物繊維を十分に噛むことで消化を助け、栄養の吸収を適切にすることは、ダイエットにもつながります。さらによく噛むことで、満腹中枢を刺激し、食欲を抑える効果があります。

3)水キムチの汁も一緒に飲みましょう!

重要なポイントですが、発酵食品である水キムチの菌は汁に多く含まれています。乳酸菌は、腸の環境を整え便秘を防ぐと共に、体の余分な脂肪を蓄えるのを防ぐ効果があると言われています。

さらに、汁ごと食べることで満腹感を与え、食べ過ぎを抑えてくれます。

4)寒い時は水キムチを温めて食べましょう!

ちょっとお腹が空いた時、油物やカロリーの高い食品に比べ、カロリーが低い水キムチを食べるのは有効です。

しかし、水キムチには体を冷やしやすい性質があります。体が冷えている時は、鍋や味噌汁に変え、温めて無理なく食べましょう。

温まり死滅した乳酸菌は、生きた菌と効果は違いますが、腸内環境を整える役割を持っているので安心してください。

5)水キムチだけでなく他の食品もバランス良くとりましょう!

偏った食事はダイエットの効果を失くします。水キムチだけの食事で栄養を補うのではなく、たんぱく質・糖質・脂質・ビタミン・ミネラルなど他の栄養素もバランス良く取り入れましょう。

基本の水キムチの素

材料

  • 米のとぎ汁(2回目で白く濁ったもの) 500㏄
  • 塩麹 大さじ3
  • 甘酒(乳酸菌入) 50㏄
  • にんにく 5g
  • しょうが 10g
  • 唐辛子 適量
  • 昆布 5㎝
    *にんにく・しょうがは、匂いが気になる方は入れなくても良いです。

作り方
① 米のとぎ汁に小さじ1/2の塩(分量外)を入れる。

② ①に塩麴を入れる。

③ ②に甘酒を入れる。

④ ③に輪切りにした、にんにく・しょうが・唐辛子を加える。

⑤ 最後に5㎝の昆布を加えて基本の水キムチの素は完成。

★基本のキムチの素に、好きな野菜を加えて、夏は3~5時間・冬は一晩常温で発酵させます。発酵すると、酸味が出てきます。その後、冷蔵庫に入れて1週間ほど保存できます。

★この分量で、300~500gの野菜をつけることができます。

★野菜は重量の2%弱の塩をふって、しんなりとさせてから水キムチの素に加えます。