田村正和さん(享年77)が4月3日に心不全のため都内の病院で亡くなっていたことが5月18日に報じられ、悼む声が広がっています。
【こちらの記事も読まれています】
時代劇スター阪東妻三郎の三男として生まれ、高校在学中に映画「永遠の人」でデビューして以来、俳優として輝き続けた田村正和さん。近年のヒット作品『古畑任三郎』(フジテレビ)は、1994年、『警部補・古畑任三郎』としてスタートした後3シーズン続き、その後も特番として親しまれました。
ですが、それ以前も素晴らしい作品がまだまだあります!田村さんの50年以上のキャリアのなかで、今現在見ることができる作品を中心に、『みんなの朝ドラ』などの著者で演劇・ドラマなどエンタメに詳しいライター木俣冬さんに10作品を選んでもらいました(以下、木俣さんの寄稿)。
『おやじの背中』(TBS)2014年
フジテレビにおける田村正和の訃報は「大豆田とわ子と三人の元夫」の放送中に流れた。奇(く)しくも主演の松たか子はかつて田村と父子役で共演していた。
1話完結オムニバスのホームドラマ「おやじの背中」第1話「圭さんと瞳子さん」。お互いを名前で呼び合う父と子は生活感がなくシャレている。こんなお父さんがいたら!
『パパとなっちゃん』(TBS)1991年
世の中にダメなお父さんものは数多あるが、田村正和だけは素敵なお父さんを演じ続けた。田村正和のパパものといえばこれ。
小泉今日子演じる娘を大事に育ててきた父親が、娘を嫁がせるまでをハートウォームに描いている。若々しくてかっこいい加齢臭なんてなさそうなパパ、最高。
先述の『おやじの背中』の「圭さんと瞳子さん」はこの作品にオマージュを捧げたものと言っても過言ではないと思う。
【こちらの記事も読まれています】