ワークライフバランスの観点から見る日本

最後に、ワークライフバランスの観点から日本を見ていきます。雇用については、15歳から64歳の75%が仕事をしており、OECDの平均を上回っています。ただ、長時間労働をしている人の割合は、OECDの平均よりも11%高いです。

またOECDでは、食事や睡眠など毎日の生活や余暇活動に多くの時間を費やす方が、人が幸福を感じやすく身体的にも精神的にも健康でいられると考えていますが、OECD全体の平均が15時間のところ、日本は14.1時間と少なくなっています。

OECDの調査結果では、日本は出生率が低く女性の雇用が男性と比較して少ないことを指摘しています。女性が行う子育てと仕事の両立が上手くいかないことが少子化を進め、また出産のために正規雇用を外れ、産後非正規雇用やパートタイムに移行することが、女性の雇用減少につながっていると分析しています。このままでは人口減少につながり、労働者不足から社会政策の維持が難しくなる可能性もあるでしょう。

ワークライフバランスの観点からいうと、日本は女性が産後も正規雇用で仕事復帰できる環境を整え、働き方改革により長時間労働を減らしたり、毎日の生活や余暇活動に費やす時間を増やしたりすると良いのかもしれませんね。

世界と比べると日本はまだまだ改善の余地がある!

日本は主要先進国に該当しますが、平均年収や家計純資産などでは比較的下位にあります。また、ワークライフバランスに関しても、世界と比べればまだまだ改善の余地が多い結果となりました。余暇活動時間を増やしたり、女性の社会進出を促したりするなど、世界の国々の良い所を学び取り入れて、より良い国にしていけると良いですね。

※為替は2021年5月30日時点

文・山村望愛

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