整備された天守台展望施設
郡山城跡には、市内や奈良市方面を望める展望施設があります。この施設は、石垣の崩落する恐れのあった天守台を修復して整備したもので、平成29年春から一般公開されています。
展望施設は二層になっており、一番高い場所からは、大和郡山市内はもちろん、お隣奈良市の薬師寺、平城宮跡、若草山まで眺めることができます。誰でも無料で入れますので、素晴らしい景色を楽しんでみてください。
城下町を歩いてみよう
紺屋町の町並み
近鉄郡山駅から5分ほど歩くと、紺屋町と呼ばれる地区に出ます。ここでは、かつて藍染め業者が集まり、地区を流れる紺屋川で染め物を行っていたそうです。道路の中央に水路が設けられた風情ある町並みですが、生活道路としても使われており、地元の人は狭い道を車でスイスイと通り抜けていきます。
こちくや
こちくやは、金魚に関するお土産処です。店内では、金魚をモチーフとする小物や雑貨などが多数販売されています。また、こちらには、金魚すくいを楽しめるスペースが併設されています。予約不要なので、散策途中にふらっと立ち寄っても体験できますよ。料金は1回150円で、すくった金魚の持ち帰りはできません。
箱本館(紺屋)
箱本館は、古くから染物屋を営んでいた家屋を市が整備し、一般に公開しているものです。こちらでは、享保13年(1728年)頃から、代々染物屋を営んでいたそうです。
館内では、金魚のコレクションや藍染の展示をしているほか、染物屋をしていた当時の様子を見学することもできます。また、予約をしておけば、藍染め体験もできます。
外堀緑地
外堀緑地は、郡山城の外堀の一部を整備してできた、緑地公園です。平成12年に開園した公園は、橋が架かるお堀に金魚や鯉が泳ぎ、とても落ち着いた雰囲気です。緑も多く、季節の花も咲くため、市民や観光客の憩いの場になっています。
薬園八幡神社(やくおんはちまんじんじゃ)
薬園八幡神社は、外堀緑地のすぐそばにある神社です。奈良時代に大宮人のための薬草園があったところ(平城京の南あたり)に建立されましたが、のちにこちらに移されました。
鳥居をくぐると、表からは想像もできないような立派な建築物が見えてきます。まず、狛犬と拝殿があり、その奥に幣殿、本殿などが配置されています。本殿は、春日造りの檜皮葺で、桃山時代に再建されたと考えられています。
薬園という名前の通り、境内には50種あまりの薬草が植えられた薬草見本園もあります。地元では「やこうさん」と呼ばれて親しまれている神社は、普段は人も少なく、静かに拝観することができます。
町家物語館(旧川本家住宅)
外堀緑地からしばらく歩き、細い路地に入ると、立派な木造の建物が見えてきます。古くは遊郭であった「旧川本家住宅」です。大正時代の後期に建てられた遊郭建築で、道路に面した本館と、背後の座敷棟、納屋、蔵からなり、いずれも登録有形文化財に指定されています。
本館は、木造三階建てで、建築は大正13年(1924年)だそうです。1階には客を招き入れる玄関が、2階と3階には客間が並んでいます。外観は質素な造りですが、間口は広く取られており、狭い道路から見上げると、とても豪華に見えるのが特徴です。
以前は、見学には事前予約が必要でしたが、平成30年1月10日に「町家物語館」としてオープンしてからは、一般に公開されるようになりました。
K COFFEE
K COFFEE(ケーコーヒー)は、近鉄郡山駅から徒歩10分ほどの場所にあるコーヒースタンドです。元ガソリンスタンドを利用したお店では、自家焙煎の豆で淹れた美味しいコーヒーがいただけます。
お店は、ほぼ屋外といった感じのオープンな空間に、椅子とテーブルが置かれています。また、入り口には金魚が泳ぐ水槽が置かれており、金魚の街らしさを感じることができます。
筆者はこちらで、コーヒーフロート(500円)をいただいてみました。マスターによると、このコーヒーフロートの豆の産地は、東ティモールだそうです。雑味のないすっきりとした味わいながら、豊かなコクと香りがあり、アイスクリームが溶けてしまっても、コーヒーのしっかりとした風味が楽しめます。
和田徳(元呉服屋)
和田徳は、柳町商店街に面して建っている元呉服屋の家屋です。建築は大正初期とされており、木造三階建てで、黒漆喰塗りの堂々とした姿が特徴的です。一般公開はされていませんが、通りから眺めることができます。車の通行が多い場所ですが、先ほどのK COFEEの斜め向かいにありますので、コーヒーをいただきながら眺めるのも良いでしょう。
猫窓
柳町商店街には、民家にある窓から、飼っている猫を覗けるスポットがあります。かわいい猫がこちらを見る様子に、癒されるでしょう。いつからか「猫窓」と呼ばれるようになり、今では商店街の人気スポットになっているそうです。
建物の中には、「なな」、「あすか」、「ちゃー」の3匹の猫がいます。ただ、いつも3匹見られるとは限りません。窓のすぐそばに来ていないと見えないのです。もし3匹見られたら、ラッキーかもしれませんね。
おわりに
大和郡山の城下町はいかがでしたか?観光客向けのお店は少ないので、食べ歩きやご当地グルメを楽しむのは難しいのですが、その分混雑しておらず、自分のペースで散策できるのは魅力です。城下町に点在するカフェなどに立ち寄りながら、歩いてみてはいかがでしょうか。
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