「できれば年収が低い業界には就職したくない」と思う就活生も多いでしょう。また、現在自分が身を置く業界の平均年収を知り、転職も視野に入れて今後のことを考える人もいるのではないでしょうか。そこで、「令和元年分民間給与実態統計調査」の結果をもとに、年収が低い業界ワースト3を挙げていきます。

3位 サービス業

平均年収ワースト3位は「サービス業」です。ここでは「令和元年分民間給与実態統計調査」にもとづき、次の業種を広義の「サービス業界」としてカテゴライズします(1・2位も同様)。

これらのサービス業には理美容師や自動車整備士などの国家資格が必要な業種も含まれていますが、その割には平均年収が低い印象です。その理由として、形がない「サービス」はその価値を図りにくく、利益に換算するのが難しいことが挙げられます。

また、技術や接客スキルの高さなどで年収に大きな個人差が生じる業種が多いことも、平均年収が低い理由の一つとなっていそうです。

2位 農林水産・鉱業

ワースト2位は「農林水産・鉱業」です。

この業界は個人など規模の小さな事業者が多数存在していますが、その多くは専業では生活が成り立たず、会社員などと兼業して生計を立てています。また、天候や社会情勢の変化で利益が大きく左右される上に、「3K(きつい、汚い、危険)」と呼ばれる職業柄、若年層には避けられており、後継者不足や高齢化による個々の年収の低下も業界の平均年収を下げる要因となっているようです。

1位 宿泊業・飲食サービス業

ワースト1位は「宿泊業・飲食サービス業」です。

宿泊業、飲食店、持ち帰り・配達飲食サービス業
引用元:国税庁「令和元年分民間給与実態統計調査結果報告」

この業界の最大の特徴は、パートやアルバイトなどの非正規雇用者が多いことです。「令和元年分民間給与実態統計調査結果報告」によれば、正規雇用者の平均年収が503万4,000円であるのに対し、非正規雇用者の平均年収はその約3分の1となる174万6,000円。そのことがこの業界の平均年収を大きく下げる一番の要因となっていることは間違いないでしょう。