共働き夫婦がもめることが多い課題として、「帰宅後に夕食は誰が作るのか」があります。仕事から疲れて帰ってきた後に時間に追われながら料理をしたくないと考える女性も多いでしょう。
今回の記事では、料理をしたくないときの対処法5つの他、料理の負担を減らせる便利なサービスについて紹介します。
共働きで料理をしたくない理由
この段落では、共働きの女性が料理をしたくないと感じる理由として3つをピックアップし、それぞれについて考察します。3つともあてはまるという方も多いのではないでしょうか。
仕事後に料理をする気力がない
共働きの妻が料理をしたくない最大の理由が、働いて帰った後に料理をする気力や体力が残っていないというものです。料理が趣味でストレス解消になるという人は別として、仕事で身も心も消耗してしまったときに家でまで作業をする気になれないのは自然なことといえます。
仕事後に料理をする心身がない人はテイクアウトやお惣菜などを利用するケースが多く、夫も「しかたがない」と受け入れているようです。しかし、「自炊をしないことに罪悪感を覚える」「夫に悪いなと思う」という妻も少なくありません。
自分だけ料理をするのは不公平
夫や家族(自分自身も含めて)が「料理は妻の役割」と思い込んでおり、妻だけが料理を負担する習慣になっていないでしょうか。女性のほとんどが専業主婦で社会的にも男性上位だった時代ならともかく、女性もフルタイムで働く人が増えた男女平等の現代には、あてはまらない価値観かもしれません。「夫婦共稼ぎなのに、どうして私だけが料理をしなければならないの」と思っている妻は多くいます。
不公平であるだけでなく、料理の負担が大きすぎて疲れがピークに達している場合もあります。一日働いた疲れは男性も女性も同じはず。あるいは、体力において劣る分、女性のほうが疲れやすいともいえます。それなのに、帰宅後に夫は夕食を待っているだけで妻だけが台所に立たなければならないとなれば、妻が不満を感じるのも当然ではないでしょうか。
料理をするメリットが感じられない
節約や家族の感謝というメリットを感じられないと、料理をするモチベーションは下がっていきます。
共働きの場合は世帯収入も高いため、食費にもある程度、お金をかけられる場合が多いです。外食やテイクアウト等を利用する経済的な余裕があるなら、疲れた体を引きずるようにしてまで料理や後片付けをしたくないと妻が考えても、不思議ではありません。
「疲れているけれど、夫や子どもに喜んでほしいから」という思いでがんばって炊事をしたとしても、家族の反応が薄いために意欲をなくすケースもあります。妻が台所仕事をしてくれていることを無意識にでも「当然」と思っていると、心からの「いつも料理をしてくれてありがとう」という言葉は、なかなか出てこないものです。
料理をしたくないときの対処法
「料理を作らなければ」と思いながらも、どうしても気が向かなかったり、体が動かなかったりすることもあるでしょう。この段落では、料理をしたくないときの対処法を5つ紹介します。
料理をしたくないことを夫に相談する
「料理をしたくないなんて、自分は妻として失格ではないか」等と罪悪感を持っている人は、自分の気持ちをなかなか表現できずに我慢をしてしまいがちです。1人で抱え込まず、まずは、夫に素直に相談してみましょう。なぜ、料理をしたくないのか、料理や料理に付随する買い出し・後片付け等が自分にとってどのように負担になっているかを、具体的に伝えることが大切です。
その上で、「それでも妻に料理をしてほしいのか」「自分が代わりに料理を作る気はあるのか」「外食や惣菜・テイクアウト等をメインとする食事でもいいか」等について、夫の意見を聞いてみましょう。すべての男性が手料理を毎日食べることにこだわっているとは限りません。率直に相談することで、案外、簡単に解決に向かう可能性もあります。
夫に料理をしてもらう
夫と相談した結果、「どうしても、毎日自炊した料理を食べたい」と言われる場合もあるでしょう。特に、健康診断の数値や肥満が気になる人などは、糖質や塩分の多い外食や市販の調理品を避けたい傾向があるかもしれません。
そういった場合は、夫に料理をしてもらうという方法もあります。自分が食べたいメニューを自分で作るということなら、意外に承諾してもらえる可能性があります。
夫に料理スキルがない場合や夫の仕事が激務の場合などは、料理を夫だけに丸投げするのではなく、協力して料理をするというやり方もあるでしょう。妻はご飯を炊いてみそ汁を作るところまでをやり、夫がおかずを作るとった分担もできます。または、夫婦で台所に立って、手分けしながら料理を進めていくのも楽しいかもしれません。
ご飯は別々に食べる
「朝食と夕食を一緒に食べることが夫婦円満の秘けつ」という呪いにかかっていませんか。他には「夫が帰るまでに夕食の支度を完了させておくのが良い妻」「夫の帰宅を待って夕食にするのが当然」という呪いに束縛されている妻も少なくありません。
専業主婦であれば夫のペースに合わせた生活も可能かもしれませんが、働く妻の場合は夫とスケジュールを合わせるのが難しいこともあります。また、時間がない中でがんばって夕食を作ったのに、残業等で遅く帰宅した夫から「食べてきた」といわれるケースもあり、いらだちを感じてしまうこともあるでしょう。
共稼ぎの場合、平日の食事はそれぞれで用意して、それぞれのタイミングで食べることにしたほうが、お互いに楽になるケースもあります。料理は、家族の分まで作ろうとすれば「きちんと用意しなければ」と思ってハードルが上がってしまいますが、自分の分だけなら手軽に済ませられるものです。
最初から「朝食・夕食は別々に食べる」等のルールを決めておきましょう。そうしないと、夫が「妻が早く帰宅しているはずだから夕食を作っておいてくれるだろう」等と期待するかもしれません。妻のほうも「夫が早く帰宅できそうな時期だから夕食を作ろう」と思っていたときに夫が外食してきて腹が立つということを避けられます。
もちろん、夫婦で食事を楽しみたい気持ちは大切です。平日にすれ違い生活をする分、休日は一緒に食事をするといった工夫をすれば、夫婦のきずなを強化できます。
時短できる料理グッズを使う
料理を敬遠してしまう理由の1つとして「時間がかかること」も外せないでしょう。そこで、料理の時短に役立つ便利グッズや調理家電を取り入れることにより、料理の負担を減らすという対策ができます。
電子レンジでパスタをゆでられるグッズは100円均一ショップでも入手できます。大きな鍋を使ってパスタをゆでる場合はお湯を沸かすのも食後に洗うのも大変ですが、便利グッズなら電子レンジに入れて放置するだけで良く洗い物も少ないため、かなり時短になります。
他には、電子レンジでゆで卵を作れるグッズや高速炊飯ができる炊飯器、全自動でエッグマフィンを作れるホットサンドイッチメーカーなども便利です。
準備と後片付けの時間を減らすことができれば、料理をするハードルを下げられます。ハイテクな道具を使う面白さも楽しめるので、夫が料理に興味を持つきっかけになる可能性もあります。
おかずの品数を減らす
「一汁三菜」が理想的な献立という考え方もありますが、共稼ぎで時間がない場合や疲れている場合、毎食に複数のおかずを準備することはけっこうな負担となります。料理の時間と手間を減らすためには、おかずの品数を減らしたり、簡単な料理だけにするという方法もあります。
主菜のおかずはきちんと料理するとしても、副菜は納豆やもずく等、パックから食器に盛り付けるだけでよいものにすれば、栄養バランスや食事のボリュームを補うことが可能です。または、一品でも満足感を得やすい丼ものを選ぶのもよいでしょう。