毎月いくら貯金ができるかは、節約したくてもできない固定費、特に「住居費」に大きく左右されます。そこで今回は、「住居費と貯金」をまとめて手取りの何割あればいいのか、その目安をご紹介します。

住居費が高いと貯金は難しい

「毎月いくら貯金すればいいですか?」という質問は本当に多いのですが、貯金できない人の中には、単純に毎月の家賃が高すぎるという人がかなりいます。一般的に、家賃が手取りの40%を超えると、いくら節約しても貯金は難しいはずです。

逆に、親と同居している人や会社の寮、または会社から家賃補助が出ている人は貯金のチャンスです。

これから引っ越しや住宅ローンを組もうとしている人は、できれば住居費が手取りの23%〜28%程度に収まるようにしてみましょう。

独身or DINKSは「住居費+貯金=45%」

独身の人、またはDINKS(夫婦共働きで子どもがいない家庭)の場合は、住居費と貯金を合わせて手取りの45%を目安に貯金をしましょう。

例えば、毎月の手取りが30万円の家庭であれば、45%は13万5,000円です。つまり、住居費が8万円であれば、貯金の目安は毎月5万5,000円になります。

もし親と同居している人なら、実家にお金を入れているにしても、水道光熱費や食費の分余裕ができるはずです。したがって、住居費と貯金の合計額はプラス10%の55%が目安です。

子どもがいる家庭は35%を目標に!

子どもがいる家庭は上記の割合から10%減らして35%を目標にしましょう。住居費が手取りの25%だとすると、貯金の目安は10%になります。

もちろん、子どもの年齢や進学先(公立or私学)によって貯金できる額は変わってくるでしょうし、複数人子どもがいるときはなかなか貯金まで手が回らないはずです。

そういう時期は無理に貯金しようとせず、赤字が出ないようにやりくりするぐらいの気持ちでOKです。

数字にとらわれず、できる範囲で貯金を

手取りに対する貯金額を、毎月必ずかかる大きな支出である住居費との割合でご紹介しました。今回ご紹介した割合はあくまで目安なので、厳密にこれだけ貯金しないとダメというものではありませんが、自分の貯金額が明らかに少ない場合、できる範囲で貯金額を増やしてみてください。

文・
肩書・ライツワードFP事務所代表/ファイナンシャルプランナー
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

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