夫が「うつ」が理由の場合、慰謝料は貰える?

夫の「うつ」を理由に離婚はできる?慰謝料は貰える?離婚の際の注意点
(画像=PlusQualityより引用)

まずは、一般的な離婚の場合、慰謝料はどのような時に支払われるのか、確認しておきます。

慰謝料は、離婚の原因を作った方が支払うとされています。浮気、不倫、または暴力などです。精神的及び身体的苦痛に対して償うお金、と言えます。

今回、夫はなりたくて、病気になったわけではないので、夫に原因がある、とは言えません。

離婚を検討している最中も、病気であること、まともに働けないことを考えると、慰謝料を請求することは難しいと、考えられています。

ただし、慰謝料請求できたという、例外も多くあります。うつ病の夫から、暴言暴力を払われるようなケースでは、慰謝料請求が認められることもあるようです。

ただ、素人判断は、できませんので、弁護士などの専門家に相談する必要があるでしょう。

夫が「うつ」を理由に離婚する際の注意点

うつ病にもいろいろな症状があり、気分が落ち込んだり、何かをする意欲が湧かなかったり、正常な判断力がなくなったり、人により、さまざまです。離婚などの、難しい問題を考える力がなくなっていることも、考えられます。

うつ病の夫との離婚を検討する際に、特に必要な注意点を紹介します。

成年後見人制度を利用する

夫の「うつ」を理由に離婚はできる?慰謝料は貰える?離婚の際の注意点
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うつ病の夫は、精神障害であり、判断能力が衰えています。そのため、夫の代わりに、さまざまな難しい問題を引き受けてくれるのが、成年後見人です。一般的には、親族が選ばれるようですが、夫が成年後見人を探し出せないときは、配偶者が家庭裁判所に申し出ることができます。

正常な判断ができないと、離婚にかける時間も労力も、想像以上にかかることになります。

成年後見人の制度を利用することで、正確な交渉ができることになります。

調停や裁判も視野に入れて

夫の「うつ」を理由に離婚はできる?慰謝料は貰える?離婚の際の注意点
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日本の離婚は、9割が協議離婚である、と言われています。ただ、うつ病である夫との話し合いは、難航することが予想され、協議離婚は難しい可能性もあります。

協議離婚の合意ができなくても、妻の離婚の意思が揺らがなければ、次は、家庭裁判所へ調停離婚を申し立てることになります。

☆具体的な流れを紹介します。

<夫婦関係調整調停申立書、戸籍謄本などの必要書類を家庭裁判所へ提出>

<月に一度、1~3時間程度の家庭裁判所の調停に通う>

<調停員2名とともに、一人ずつ、離婚条件などを話し合う>

↓(約数ヶ月~1年を経て)

<調停が成立、または、交渉決裂で裁判へと進む>

調停になれば、結果が出るまでに、時間がかかります。

その間、夫と同居となると、精神的に疲労することも考えられます。

夫の看病も必要であり、妻には体力とともに、相当の気力が求められます。

離婚をいったん棚上げする覚悟も必要

夫の「うつ」を理由に離婚はできる?慰謝料は貰える?離婚の際の注意点
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うつ病は、人により回復の道のりはさまざまであり、いったん回復したとしても、再発することもあります。

夫のうつ病の病状次第では、さらなる悪化を防ぐために、離婚の話はいったん棚上げし、夫に実家に帰ってもらう、もしくは妻が実家に戻るなど、距離をおくことも必要になるかもしれません。

また、うつ病の治療は外来で、自宅で安静に過ごすことが基本とされていますが、家族仲が悪く、自宅で安静に過ごすことができない場合は、入院できる可能性があります。主治医と相談し、夫と距離を取ることで、離婚の話をするベストな時期を探ることもできます。

夫を、離婚の話で追い詰めない配慮が妻に求められます。

悩みを一人で抱え込まないように!

夫の「うつ」を理由に離婚はできる?慰謝料は貰える?離婚の際の注意点
(画像=PlusQualityより引用)

夫がうつ病である状態での離婚は、一般的な離婚と比べて、相当難しいことが分かりました。

妻は、離婚の関しての知識が必要であるのと同時に、うつ病に関する知識も必要であり、しかも、夫が、いつ回復するのかも分からない。何重もの苦悩におそわれるかもしれません。

妻が、一人で苦しまないようにすることが大切です。

両親や親族にしっかり相談するのはもちろんのこと、夫の主治医に、離婚が夫の症状に与える影響を相談してみたり、弁護士会の相談を利用してみるなど、周りを頼りましょう。

またインターネットでも相談することができます。ぜひ利用してみましょう。

うつ病の夫との離婚交渉は、スムーズに行かないことが普通だと考え、妻も精神的なストレスを抱え込まないようにしなければいけません。

長い道のりになるかもしれませんが、周りの力を借りながら、希望通りの人生が送れるように、離婚交渉を進めていきましょう。

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