兵庫県豊岡市にある「玄武洞公園」。園内には、それぞれ特徴のある5つの洞があり、玄武岩が積み重なってつくりあげられた六角形の石柱「柱状節理」などを見ることができます。今回は、国の天然記念物にも指定されている「玄武洞公園」と、その魅力をより堪能できる「玄武洞ミュージアム」についてご紹介します。
玄武洞公園とは?
昭和6年(1931)2月20日に国の天然記念物に指定された玄武洞。160万年前に起こった火山活動によって山頂から流れ出た溶岩が冷え固まり、規則正しいきれいな割れ目を作りだして誕生したものです。
そこから人々が石を採取したことで現在のような洞ができあがり、その洞内には、いくつもの六角形の玄武岩が自然に積み上げられた、神秘的で壮大な美しさが広がっています。
昭和38年(1963)に山陰海岸国立公園となり、いまでは各地から多くの観光客が訪れる豊岡市を代表する観光スポットとなっています。
また、毎年6月下旬には「あじさいまつり」が開催され、満開に咲き誇るあじさいと共に、各種イベントを楽しみながら園内を散策することができます。
玄武洞公園の見どころ
玄武洞公園では、玄武洞・青龍洞・白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞の5つの洞を見ることができます。
それぞれ特徴のある5つの洞についてご紹介します。
【1】玄武洞
玄武洞公園に入り、石段を登り、まず始めに見えてくるのが1つめの洞の玄武洞です。
玄武洞公園の中心的存在であり、5つの洞のなかで最も大きいです。
洞窟の奥行きがよく感じられ、その壮大さは思わず息をのむような迫力があります。
【2】青龍洞
玄武洞から約130mの距離にあり、公園内で2番目に大きいのがこちらの青龍洞です。
節理が美しく、学術的にも重要な青龍洞は、玄武洞とならんで国の天然記念物に制定されています。
ちなみに「節理」とは、岩石に発生する規則性のある割れ目のことです。主に火成岩に見られる現象で、熱いマグマが冷えていく過程で少し収縮することによって発生します。
青龍洞の前には水がたまっており、より神秘的な雰囲気が漂っています。