皆さんは、フルーツで何が一番お好きですか?私は断然、いちごです。日本では誕生日やクリスマスなどショートケーキを食べることも多く、いちごが好きな方が多いのではないでしょうか。

日本ではそろそろいちごの旬も終わり、段々と夏のフルーツが出てくる頃ですよね。実は、フランスではこれからの時期がいちごの旬真っ盛り。5月が一番いちごが多く市場に流通する季節です。また5月を過ぎた頃は、フランボワーズやブラックベリー、ブルーベリーなど、さまざな種類のベリーでマルシェやスーパーの青果コーナーは賑わいます。

今回は私がフランスで食べたベリーを使った数々のパティスリーを一挙にご紹介したいと思います。ついでに皆さんが次回フランスへ行かれた際の参考となるよう、ベリーの種類を表すフランス語もあわせてお伝えしたいと思います。

Les fruits rouges(フリュイ・ルージュ)

フランスの初夏のスイーツはベリーづくし!ベリーを使ったスイーツガイド
(画像=『Patisserie SÈVE』のタルト・オ・フリュイ・ルージュ、『PARIS mag』より引用)

直訳で赤い果実という意味で、ベリーを総称した呼び名です。よくパティスリーなどでは、「Tarte aux fruits rouges(タルト・オ・フリュイ・ルージュ)」といった具合に“赤いベリーのタルト”として販売されている様子が見受けられます。

フランス南東部に位置する美食の都市としても知られるリヨンの人気店『Patisserie SÈVE(パティスリーセーヴ)』ではきらきらと輝くように美しい、素材の味を生かしたベリーのタルトが販売されていました。

La fraise(フレーズ)

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(画像=『Stohrer』のフレジエ、『PARIS mag』より引用)

「フレーズ」は聞いたことがある方も多いのでは?そうイいちごです。フランスでは「フレジエ」と呼ばれる、ジェノワーズやビスキュイ生地にクレームムースリーヌといちごをあわせたケーキがあります。日本でいうショートケーキくらいポピュラーなお菓子のひとつ(フランスには日本のショートケーキはほとんどありません)。

日本でもパティスリーなどで人気のケーキですが、フランスでも数々の有名シェフが腕を振るったフレジエを提供しています。

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(画像=『PARIS mag』より引用)

『Michalak(ミシャラク)』のフレジエは、いちご畑を模したユニークで楽しい見た目です。実は外側に見えるいちごはプリントで本物のいちごではなく、その精巧なつくりに僕自身だまされたという思い出があります。フレジエというのはそもそもいちごの苗全体を意味しますので、畑に着目した彼の創造力には驚かされます。

中にはいちごのコンフィチュールが隠されており、クランブルとの相性が最高でした。

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(画像=『Angelina』のフレジエ、『PARIS mag』より引用)

『Stohrer(ストレー)』や『Angelina(アンジェリーナ)』のフレジエは、老舗なだけあり伝統を残しつつどこかモダンなスタイル。見た目こそ似ていても味はほんとうに異なるので、ぜひ皆さんにも食べ比べをしていただきたいですね。

La framboise(フランボワーズ)

「フランボワーズ」は、ラズベリーです。比較的年中楽しめるベリーではありますが、夏が最も旬の季節となります。

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(画像=『PARIS mag』より引用)

『Cyril Lignac(シリル・リニャック)』のフランボワーズのタルトは果実の穴ひとつひとつにコンフィチュールを詰めており、きらきらと宝石のように輝いています。中央のバニラクリームが全体の酸味をまろやかにまとめあげてくれる絶品タルトです。

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(画像=『PARIS mag』より引用)

忘れてはいけないのが『LADUREE(ラデュレ)』のイスパハンですよね。日本でも売られている、バラの香りが華やかなマカロン生地にローズペタルのクリーム、フランボワーズとライチのハーモニーがたまらないフランスのパティスリーの代表的存在。お友達と一緒にピエールエルメのイスパハンとどちらが好みか試すのもおすすめです。

La myrtille(ミルティーユ)

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(画像=『PARIS mag』より引用)

個人的に言葉の響きがとてもかわいらしいと思う「ミルティーユ」はブルーベリーのことです。夏頃から多く流通するブルーベリーも、『Yann Couvreur(ヤン・クヴルー)』の手にかかればこんなに洗練されたタルトに。さりげなく飾られた小さな葉は紫蘇の葉。大粒のフレッシュなブルーベリーにささやかな紫蘇の香りが相まってとてもリッチな味わいに。その下のブルーベリーのコンフィチュールとバニラクリームの詰まったさくさくのタルトはそれだけでもおいしいものでした。

La fraise des bois(フレーズ・デ・ボワ)

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(画像=『Arnaud Larher』の野いちごタルト、『PARIS mag』より引用)

最後は夏の限定的な時期にしかお目に掛かれないこちら。「フレーズ・デ・ボワ」とは野いちごのこと。

日本ではほとんどお菓子に使われている姿を見ることはないかもしれません。特に生の状態で食べられるのは本当に珍しく、フランスで見かけた際は必ず食べてほしいベリーのひとつです。

日本でも人気の『Arnaud Larher(アルノー・ラエール)』でいただいた野いちごたっぷりのタルトは、サブレブルトン生地にこれでもかと野いちごを贅沢に使用。小さくそれ自体の甘味は他のベリーと比べて薄いものの、フランス特産のはちみつをかけることで自然な甘みがたまりません。

いかがでしたでしょうか。ベリーといっても改めて列挙してみるといろいろな種類があることに気づかされます。そのほかにも「La mûre(ミュール)」と呼ばれるブラックベリーなど、さまざまなポピュラーなベリーが広く親しまれています。いつか皆さんがフランスに訪れることができる頃、この記事をご参考にたくさん召し上がって頂けるとうれしく思います。


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